私学探検隊

思考力、創造力、多様性。新時代に呼応する桜美林の美術力

美術で実社会の問題を解決する力を養う

絵を描くことが好きな生徒が集まる美術部。中高一緒に活動し、毎年のように全国大会入賞を果たしています。今年の夏休みは環境問題をテーマに自宅で絵を描いてコンクールに出展しました。学園のクリスマス装飾なども手がけています。

絵を描くことが好きな生徒が集まる美術部。中高一緒に活動し、毎年のように全国大会入賞を果たしています。今年の夏休みは環境問題をテーマに自宅で絵を描いてコンクールに出展しました。学園のクリスマス装飾なども手がけています。

キリスト教主義に基づいて国際的教養人の育成をめざす桜美林。定評のある英語教育に加え、国際交流にも積極的に取り組んでいますが、対面での交流ができない今、美術科の前田雅巳先生は「それでも交流できる方法があるのでは?」「離れた土地で一緒に作品を作るにはどうすればいい?」と、美術部員に問いかけています。「プラトンの洞窟の寓話ではありませんが、私の役割は生徒の視野をほんの少し広げてあげること。その後は生徒たちで考えて行動し、新しい価値を生み出す視点を持ってほしいからです」
美術で実社会の問題を解決する力を養いたい、という思いは授業にも反映されています。グループワークや問題解決型学習(PBL)など、アクティブラーニングを意識的に取り入れて、思考を刺激する授業を展開しています。
例えば中2の『どこまでも高く』という課題では、各グループが新聞紙3日分とガムテープ1本だけでどこまで高くできるかを考え、制限時間の中で製作して高さを競います。「高さを出すには素材と向き合い、構造を考えて作らなければなりません。メンバーが協力して建設的な意見を出し合い、よりよい方法を導き出す経験は、学校生活や実社会でも役立つと思います」
中3の『おもしろい折り鶴をいくつ製作できるか』という課題では、グループごとにおもしろいとはどういうことかを考えて、折り鶴で表現し発表します。「生徒に望むのは、簡単に答えを出さない、ということです。自分なりの答えを見つけるまで多角的に考えてほしいですし、人の作品と見比べる中で多様性に気づいてほしいと思っています」

友人に刺激を受けて成長する中1の「ものづくり」

中1もものづくりを通して成長しています。休校期間中に始まったステンドグラスは、下絵を本番用の紙に写す作業までは自宅で、カッターでカットする、色を塗るなどの作業は学校で行いました。
久本春乃さんは学校が始まって、初めてクラスメイトの図案を見た時のことを忘れません。「いろいろなアイデアがあることがわかって楽しかったですし、(完成作品には)細かいところまで丁寧に作業している良い作品がたくさんあって刺激を受けました」
橋本伊央莉さんは「(自宅作業のため)時間をかけて考え、いろいろなアイデアが浮かぶ中で自分の作りたいものを作ることができた」と言いますが、満足はしていません。「次のペン立ての製作では、先生がいつも言う『A+B=む』(全く新しいものを創造すること)を意識して工夫を重ねています」
「みずから感じ取ったものや吸収した力は必ず作品に表れる」と前田先生は言います。『STEM教育』に『A(アート)』が加わり、新時代に注目される『STEAM教育』(教科横断的な教育)になった意味を、桜美林で実感してみませんか。

画用紙の何倍も大きな紙に絵を描いてみたい

【授業】私は海が好きなので、ステンドグラス製作ではイルカを描きました。海の色を工夫しましたが、イルカだけでなく、他の海の生物なども描いたほうがよかったかなと思いました。ペン立ても好きな海をテーマに構想を練っています。【部活】絵を描くことは得意ではありません。でも好きなので、うまくなりたくて美術部に入部しました。先輩方のような、工夫のある絵を描けるようになりたいと思って頑張っています。【学校】知り合いが1人もいなかったので、学校が始まるまではとても不安でした。勉強は大変なところも少しあるのですが、桜美林の先生、友だちは皆、親切でやさしいので楽しく過ごすことができています。これからの学校生活がとても楽しみです。

久本春乃さん

幼い頃に住んでいたボストンの街を描きたい

【授業】本を読むことが好きなので、ステンドグラス製作では自分の日常の姿を描きました。いろいろな色を使って表現を工夫しましたが、床の上に観葉植物など緑のものを置けば、もっと華やかになったかなと思います。ペン立てのモチーフは虫網を持つ人。虫網の棒の部分に鉛筆を刺したらどうかなと考えています。【部活】母が絵が上手。私も工夫した絵を描きたくて、中学生になったら美術部に入ると決めていました。【学校】歴史のある学校なので年配の先生ばかりかなと思っていましたが、父に近い年代の先生がたくさんいて、わからないことがあっても気軽に質問できます。教室は広いですし、友だちと話せるスペースもあるので、これからもっと交流が深まると思います。

橋本伊央莉さん

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

桜美林中学校
[学校HP]http://www.obirin.ed.jp/
〒194-0294 東京都町田市常盤町3758 Tel.042-797-2668
最寄駅/
JR横浜線「淵野辺駅」徒歩20分。「淵野辺駅」・JRなど「町田駅」からバス「桜美林学園前」ほか。スクールバス:京王線・小田急線・多摩都市モノレール「多摩センター駅」、「淵野辺駅」からあり。

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