国際理解教育はプレゼン力にあり!
70億人とうまくやっていく
大宮開成の国際理解教育の大きなポイントはプレゼンテーション力。「70億人とうまくやっていく」というキーワードのもと、「相手に伝える力を養うことに力を入れています」と言うのは、教頭の小林佑樹先生。
プレゼン力のもととなるのが中1から高1まで行われる「探究」の授業。テーマは学年によって異なりますが、共通するのは「SDGs」。たとえば中1は「環境」、中2では「日本」、中3では「世界」で、高1で3年間の学習の集大成として各自自由なテーマで取り組むのです。
人数も中1・中2では5~6名、中3では1~2名と段階的に少人数に。調べたことはパワーポイントに落とし込み、予備選で選ばれた代表グループが毎年2月に行われる「開成文化週間」で発表。小林先生に印象に残っているプレゼンを聞きました。
「中2でジェンダーについて発表したグループですね。埼玉県内の公立中学で女子用スラックス着用が許可されている学校があるのですが、そこの教育委員会に取材したそうです。プレゼンでは、『今回いろいろなことを調べて、ジェンダーや多様性について深く考えた。みなさんもこのプレゼンをきっかけにして、さまざまなことを考えてもらいたい』と主張していました。きちんと調べているからプレゼンの言葉も強く感じられ、その思いは聴衆によく伝わりました。すばらしいプレゼンでした」(小林先生)
このプレゼンは最優秀賞を受賞したそうです。また、中3は「世界」がテーマですが、必ず日本との比較を入れるよう指導しているとか。こういった視点も国際理解教育につながります。
高1は「医療×AI」「レジリエンス*と考え方」「脳と絵本と人間と」など理系から心理学まで、さまざまなテーマに挑んでいたとか。そんな「生徒たちの発想がおもしろい」と小林先生。
「探究チーム」と「4技能推進チーム」
昨年、プレゼンに力を入れていくために先生方の間で「探究チーム」が立ち上がりました。
「資料の作り方、パワーポイントの効率的な見せ方、スライドの使い方や発表の方法など、これまではそれぞれの担任が各自指導をしていました。しかし、それだとクラスによってバラバラになってしまう。生徒全員が同じ指導を受けられるよう、組織化したのが『探究チーム』です。プレゼンは本校の文化になってきました」(小林先生)
一方、英語も今年から「4技能推進チーム」を作り、4技能を鍛えることを本格化。中1と中2は「スピーキング」に、中3と高1では「アカデミック・ライティング」に力を入れることに。
「中1と中2は英語に親しむといった意味でも『楽しく学ぶ』ことを主眼においています。しかし、中3と高1の『アカデミック・ライティング』は大学受験やその先のことも視野に入れたものとなります」(小林先生)
プレゼンとバランスよい英語力、その両輪で「70億人とうまくやっていく」生徒を育てます。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
大宮開成中学校
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