新校長インタビュー「『人になれ 奉仕せよ』の 建学の精神を具現化、現代化したい。」
グローバル社会で活躍するために役立つ宗教を基盤とした学び
関東学院中学校高等学校は、『人になれ 奉仕せよ』を建学の精神とする伝統あるクリスチャンスクールです。今年度から新校長として同校に着任した森田祐二先生にお話を伺いました。
森田先生の前任は名古屋市内にあるキリスト教主義の中高一貫校で、縁あって以前から好きだったという横浜の街にある関東学院中高の校長として、この4月に着任。「本校は穏やかな生徒が多いというのが第一印象。先生方は生徒に対するケアが丁寧で、綿々と流れる伝統を感じます。それを受け継ぎ、熟成していきたいですね」と森田先生は話します。さらに、「探究的学習を柱に主体的な学びを意識した教育にも取り組んでいます。文部科学省も推進している『STEAM教育』に本校では宗教(religion)の頭文字『R』をプラスし、『STREAM(ストリーム)教育』と名付けて推進していきたいと思います」と森田先生。STEAMとは、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学・ものづくり)、Art(芸術・リベラルアーツ)、Mathematics(数学)の5つの単語の頭文字を組み合わせた造語ですが、ここに宗教をバックボーンとする同校ならではの『R』をプラスすることにより、宗教観を養います。「これはキリスト教に限ったことではありません。日本は無宗教であることが当たり前になっていますが、例えばイスラム圏では1日に複数回の礼拝がある。それが特別なことではないことを知るなど、宗教の知識を持つことがグローバル社会で活躍するための大きな財産となるはずです。世界で起こっていることは宗教に起因したことも多い。聖書を中高の6年間学ぶことで他宗教も学ぶことができます」(森田先生)
与えられた力を他者とともに社会のために用いられる人に
同校では、『STREAM教育』を校章のモチーフである『Olive』と合わせて『Olive STREAM』と名付けて推進しています。「ふつうSTEAMのEは”engineering”ですが、本校では”English”の意味も込めました」と森田先生。英語教育では英会話学校・ベルリッツと提携した授業を行うなど、英語によるコミュニケーション能力を養う取り組みの結果、高3の英検準1級合格者が1学年で23人に達するなどの成果を挙げています。「現在はコロナ禍で交換留学、海外研修が中止となっていますが、終息後は英国のパブリックスクールへの留学なども考えています。また、英語圏に限らず、帰国生を広く受け入れ、一般生にも多様性を学び、視野を広げる機会を得させたいですね」
理科室が理科の分野ごとに5教室あるなど、自然科学系教育に力を入れていることも同校の特徴で、女子で理系を選択する生徒も多くいます。さらに、理科の授業では高大連携の取り組みも積極的に行われています。また、STREAMのAであるリベラルアーツ分野では、美術の授業で陶芸が必修とされ、課外授業では中国語、韓国語、茶道、華道が習得できるなど、学びの幅を広げる選択肢も用意されています。部活動ではマーチングバンド、オーケストラ部が全国大会常連校であることも特徴です。
「こうした学びを経て、生徒たちには建学の精神を具現化し、神様から与えられた力を十分に伸ばし、それを他者とともに、社会のために用いることのできる人に育ってほしいと願っています」(森田先生)。同校の今後のますますの発展が楽しみです。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
関東学院中学校
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