私学探検隊

教科横断型の新たな取り組み「総合学習・探究」で 学年に応じた学びを促進

中学で磨く基本技能「調べる・まとめる・表す」力

企業インターンワーク(中2)は、企業の指令に基づきグループで課題に取り組む

企業インターンワーク(中2)は、企業の指令に基づきグループで課題に取り組む

キリスト教の教えに基づく教育を行うカトリック校・聖園女学院。昨年度から始まった新しい総合学習(中学)と探究(高1・高2)について、教務部長の長谷川善幸先生と入試広報部長の小倉茂敬先生にお話を伺いました。
「前身は2015年より取り組んでいたグループ学習が中心のTeam Project Workです。社会に出た時『いつでも』『どこでも』『誰とでも』協働できることを目標にしていました。これをさらに進化させた総合・探究プログラムを、昨年よりスタートさせました」(長谷川先生)
2017年には一人1台iPadを貸与、ICTの活用も本格化。新しい総合学習の全体目標は「まなびの基本技能『調べる・まとめる・表す』力を高める」となりました。
「中学の3年間をとおして個人で調べたりする力を養います。中1のテーマは『貧困をなくそう』です。入学前にマザー・テレサの本を読むことから始まり、文献やWeb資料を調べ、世界の貧困問題について理解を深めます。昨年はフィリピンの貧困地域の教育環境改善に取り組んでいるシーランド神父様に日本語と英語で講演していただきました。生徒たちは貧困の現状を知り、自分たちに何ができるのかを考え、『私の行動宣言』を発表しました」(長谷川先生)
中2の「企業インターンワーク」と中3の「京都奈良現地研修」はキャリア教育の一環として取り組んでいます。「『企業インターンワーク』は森永乳業やローソンなどさまざまな企業の新商品の提案などの課題に取り組む実践型グループワークです。また、『京都奈良現地研修』は学問を探究するアカデミックな学びとなります」(長谷川先生)

外部のコンテストにも参加。自信をつけていく生徒たち

高校では「課題解決の基本技能『対話・提案・質疑応答』の力を高める」を目標に SDGsに取り組みます。とくに高2は5年間の学習の総仕上げ。具体的な解決案を考え、プレゼン原稿の一部に英語を取り入れます。
「校内での発表後、有志は外部の大会に出場。英語で行われたSDGsディベート大会に出場した生徒は、課題解決の具体的な提案が高く評価され優勝しました」(小倉先生)
さらに、「SDGs Quest みらい甲子園神奈川県大会」に出場したグループも。生徒たちは出場した94校中、上位10位に入ったそうです。
「『食プロジェクト~現地の人と有識者を繋ぐ架け橋』という題で、持続可能で具体的な解決策を提案しました。生徒たちが支援団体を立ち上げ、企業から募った資金で技術提供をし、農業・産業振興の支援を続けていこうと提案した点を評価いただけました。『魚を与えるのではなく、魚の捕り方を教えよ』という教えが息づいていたのでしょう」(小倉先生)
昨年は学外へ出ての学びは困難でしたが、そんな中でも工夫し、課題に取り組んだグループがいました。
「江ノ島海岸でゴミを拾い、環境省で発表されているデータと自分たちが拾ったゴミを比較しました。コロナ禍で活動が制限される中でも自分たちできることを行ったことに、とても驚きました」(小倉先生)
アイデアと実行力でSDGsや学びの世界を深めていく彼女たちに長谷川先生と小倉先生は「このバトンを次の世代につないでいってほしいですね」と口を揃えて言います。
新しい総合学習・探究はスタートしたばかりですが、早くも効果を発揮し出しているようです。

ポケットWi-Fiに給付金!

同校では新型コロナウイルス対策として生徒一人ひとりにポケットWi-Fiを持たせています。さらに、学校独自の給付金として1家庭につき3万円を支給! 安心して学べる環境づくりにも注力し、実行する。これが聖園女学院なのです。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

聖園女学院中学校
[学校HP]https://www.misono.jp/
〒251-0873 神奈川県藤沢市みその台1-4 Tel.0466-81-3333
最寄駅/
小田急江ノ島線「藤沢本町駅」徒歩10分。小田急江ノ島線「善行駅」徒歩15分。JR・小田急江ノ島線「藤沢駅」、小田急江ノ島線「湘南台駅」から神奈川中央交通バス16分「聖園女学院前」。

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