私学探検隊

主体性を高め、グローバルマインドを培う改革の第2ステージで時代に求められる力を育成

学校改革で学力向上を実現
目標進路へ導く多様な取り組み

豊富な授業時間数、塾と連携し放課後の自立学習を支援する文教ステーションを設置するなど、学校改革により生徒の進路の幅を広げてきた文教大学付属中学校。その結果、今年の大学入試は、国公立14名、早慶上理18名、GMARCH77名と大きく躍進しました。それに伴い中学受験者数も年々増加しており、昨年度の入試では延べ1328名もの出願がありました。
付属校でありながら多くの生徒が他大学を受験する背景には先の手厚い支援に加え、文部科学大臣表彰を受賞したキャリア教育プログラムも貢献。オリジナルキャリアノートを用い、将来自分がどのような分野で貢献したいかを考えさせ、今の学びに結びつけていきます。また、高校2年生を対象とした大学体験授業も充実。今年の6月には東京大学、横浜国立大学、早稲田大学など16大学24講義を実施し、学習へのモチベーションアップを図りました。さらに毎年3月には、卒業生を招いての「進路体験交流会」も開催。「最近は『行かせてください!』と手を挙げてくれる卒業生が増えました。希望者対象のイベントですが、高校2年生はほぼ参加しています。やはり同じ立場だった卒業生の話は説得力があるようです」と、副校長の神戸航先生。

自己肯定感と他者理解を深める学校改革の第2ステージ

タブレットPCを使いこなす生徒たち。学習はもちろん、部活のミーティングや委員会活動でも自分たちで考えICTを活用。

タブレットPCを使いこなす生徒たち。学習はもちろん、部活のミーティングや委員会活動でも自分たちで考えICTを活用。

2年前からは改革の第2ステージに向け、新構想プロジェクトチームを発足。これからの文教スタイルをいかに作っていくか議論を重ね、教育に取り入れています。「建学の精神である『人間愛』に基づき『世界標準の貢献力』を育成するため、5つのコンピテンシーを繰り返しながら自己肯定感、他者理解を深めていきます。それを実現するには、生徒の主体性をより高めていくことが必要です。学校行事や部活動などできるだけ生徒に任す。授業においてはICTの活用が主体的に学ぶための大きなツールになっています」(神戸先生)。同校は校内Wi-Fiを完備するほか、全教室に電子黒板を導入。もちろん生徒全員がタブレットPCを所持し、授業に加えあらゆる場面で使用しています。神戸先生はICTの導入により、発表や表現活動の場が増えたといいます。計画を立て、調べ、伝えるための表現方法を考える。発表の中にはさまざまな要素があり、それが増えたことで生徒が自分の力で考え、行動するようになったそうです。また、オンラインの活用もメリットのひとつ。昨年度の休校期間以降も、生徒が自宅から質問をするなど、先生と生徒をつなぐツールとして利用しています。
このようにICTの活用が当たり前となっていますが、そのルールを先生とともに決めているのが有志生徒によるICT委員会です。適切な使用方法の検討・啓発を行うほか、最近は委員会から「こんな使い方をしたい」と、学校へ提案するまでに成長しています。さらに生徒の主体的な活動では、文教コンダクターも同校ならでは。こちらも有志生徒による活動で、学校公開行事のサポートを行っています。今年はYouTubeチャンネルも開設し、コンダクターが学校についてラジオ形式で話す動画をアップしています。

国内・海外をうまく組み合わせグローバルマインドを育成

「オーストラリアの学生とSDGsのゴールをテーマにしたオンラインディスカッション。本校の特長にもなっている台湾の大学への進学。さらに次年度からは、グローバルマインドセットの醸成を目的に、柔軟なコミュニケーション力、異文化を尊重する理解力など、6つの能力を鍛えるオールイングリッシュの授業も展開する予定です」と、グローバル教育について話す神戸先生。このような学校の熱心な姿勢こそが、生徒の主体性を引き出しているのだと感じました。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

文教大学付属中学校
[学校HP]https://www.bunkyo.ac.jp/jsh/
〒142-0064 東京都品川区旗の台3-2-17 Tel.03-3783-5511
最寄駅/
東急大井町線 池上線「旗の台駅」、東急大井町線「荏原町駅」徒歩3分。都営浅草線「中延駅」徒歩8分。

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