中高生の視点で、地域の防災・減災を探究する
地域の人たちと一緒にプロジェクトに挑戦!
聖和学院では昨年4月、生徒たちが主体的に探究活動を行う「地域の防災・減災プロジェクト」を立ち上げました。メンバーは中3~高3までの有志15名。まずは災害に詳しい専門家に話を聞く機会を設け、理解を深めていきました。それから、「地震」「津波」「避難所生活」の3つの班に分かれ、日頃の備えや災害時にとるべき行動など、「自分たちができることは何か」を考えました。それをまとめたものを、昨年8月と本年3月にオンラインイベントで発表。全国から50名以上の参加があり、活発な意見交換が行われました。
こうした活動を見ていた地域の自治会防災担当者から、「地域を守るには、若い人たちの視点が大事。一緒に地域の防災について考えてほしい」と声がかかり、聖和生と自治会が一緒になって、地域の防災・減災について考える新たなプロジェクトがスタートしました。地域の防災マニュアルを考え、それを一冊のハンドブックにまとめるというものです。
今回は、約1年半活動してきたメンバーに、これまでの活動で学んだことや、今後の展望について聞いてみました。
──プロジェクトに参加したいと思った理由は?
Aさん:災害はいつどこで起きるか分からないので、当事者意識を持つことが大切だと思ったからです。災害について調べていくうちに、私たちのような若い世代の防災意識を高めることが重要課題だと感じました。
──若い人たちに関心を持ってもらうために、どんなアイデアが出ましたか?
Bさん:まずは関心を持ってもらうことが重要なので、防災時にどんな行動をとるべきか対話を通して考えられるカードゲームやスマホのシミュレーションゲームを作ってみました。
Cさん:避難所で快適に過ごせるようにと、段ボールベッドを作ってみました。また、味気ない非常食では元気になれないと思い、避難所で簡単に作れるチーズケーキを紹介したのですが、「材料に牛乳がいるようだが、避難所ではすぐに腐ってしまうのではないか」との指摘を受け、そもそも避難所の現実が分かっていなかったことに気づかされました。提案する立場でしたが、逆に学ぶことが多かったです。
──活動をする中で苦労したことはありますか?
Dさん:コロナ禍の活動だったので、発表会がオンライン開催になりました。画面共有をすると相手の顔が見えないので、ちゃんと伝わっているかなと心配になりました。でも、その後にたくさんの質問があり、意見交換もできたので良かったです。
──現在の活動状況は?
Eさん:自治会のメンバーと継続的に話し合いを重ね、プロジェクトの方向性が決まってきました。これからマニュアルとハンドブックの作成に入ります。11月に完成予定です。これを地域のみなさんに持っていただき、ぜひ活用して欲しいですね。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
聖和学院中学校
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