私学探検隊

部活や学びに没頭し、熱くなれる6年間! 70年の歴史ある地理研究部に密着

明治大学付属明治には、中高合わせて38の班(生徒会や新聞、吹奏楽など)や部活があります。中学ではほぼ全員、高校では90%以上の生徒がいずれかに所属して活動をしています。運動系から文化系まで豊富な部活の中から、70年以上の歴史ある地理研究部を紹介します。

■「日本地理学会長賞」を受賞!

実際に店頭での販売も手伝い

実際に店頭での販売も手伝い

中1から高3まで30名が一緒に活動する地理研究部は、長期休暇には日本各所に調査合宿に行き、現地でフィールドワークに取り組みます。
「日本にまだある、知られていない自然や街や文化に出合いたいと活動しています。各地の文化を学び、地元の美味しいものを食べ、商業から工業、造船、農業などその土地の特徴を調査をしています」と高3の小島雅生くん。中1で入部以来、北海道の苫小牧港、尾道の造船業や広島の原爆、熊本の水俣病などを巡ってきました。
そうした地理研究部の調査の結果、2019年に行った高知日曜市での調査をまとめたポスターが、第30回「私たちの身のまわりの環境地図作品展」において「日本地理学会長賞」を受賞しました。
同じく高3の大川芳くんが、日曜市の調査について教えてくれました。
「高知の日曜市は、300年以上続く伝統のある日本一の街路市。1㎞の道路の両側に約300店が並びます。生産者が直接販売し、安く、安心で新鮮なものをお客さんは購入できます。地域コミュニティの場です」
部員たちは少人数に分かれて、1つ1つのお店から販売品目や店の歴史、商品の生産ルートや出身など細かく聞き取り調査。さらに店舗を出している農家を訪れて話を聞き、実際に店頭に立って販売の手伝いも体験しました。
「臨時店員として働いてみて、街路市ならではの地元の常連客との信頼関係が感じられました」と、体験を話してくれた高3の平野生織くん。高1の新田章仁くんは、「訪問して話を聞いた農家の方は、戦前から70年以上出店されていて、高級料亭の人も買っていき、地域とのつながりが深いことが見えました」と話します。

■長い歴史と未来をつなぐ地図

2020年、2021年とコロナ禍で調査合宿に行けなくなってしまいましたが、その時間を使い、高知調査をまとめることにした部員たち。
実は2015年にも過去の部員によって行われた同様の調査も活かし、4年間での変化を比較しました。
すると分かってきたのは、高齢化による出店数の減少や、大型商業施設の進出による若者離れでした。そこでさらに行政の対策を調べ、新規の若い人たちが出店できる臨時出店制度や、県内の様々な市町村に声掛けするなどの諸対策をしていることも判明。地理研究部が、現地で集めた情報と、その後のデータ分析や調査によって、様々な社会的変化や動きがつながったのです。
それをまとめて応募したポスターは、「長い歴史のある日曜市という文化を守り、未来に残すにはどうすべきかを考えさせる良い地図」と審査員から高い評価を受けました。

■“行って観て考える”を大事に

今年は、合宿はできませんでしたが、学校近隣の国分寺崖線を調査。「チームに分かれ、崖の上下をつなぐ全ての道をGPSで確認しながらポイントごとに標高を調べ断面図を作成しました。4、5日かけて、みんなで頑張りました。秋の文化祭に向けて、調査結果を基に過去の地図などと照らし合わせながら景観保全や戦後の開発などを調べ、発表へとまとめていきます」と、高2の松本紘和くん。
すでに約30年顧問を担当している由井将雄先生は言います。
「調査旅行は、いつも“行って観て考える”を大事にしています。行ってみて現地で聞き取り調査や体験をし、経験値を増やす。将来的に地理に関わらなくても、きっと生徒たちの身になる経験になります」
中高一貫、そして明治大学への進学も視野に入った6年間は、「受験勉強に時間を奪われず、興味や関心があることに熱中し尽くせる!」と地理部の面々の言葉。ぜひあなたも一緒に熱中できる6年間を過ごしに入学してください!

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

明治大学付属明治中学校
[学校HP]https://www.meiji.ac.jp/ko_chu/
〒182-0033 東京都調布市富士見町4-23-25 Tel.042-444-9100
最寄駅/
京王線「西調布駅」徒歩18分。京王線「調布駅」・JR「三鷹駅」「武蔵境駅」・小田急線「狛江駅」から小田急バス「大沢コミュニティセンター」ほか。スクールバス:「調布駅」「三鷹駅」ほかからあり。

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