私学探検隊

自分らしくいられる校風の中でつちかった夢を追い、やりたいことを仕事にできる力

かなえるために夢がある 起業して「宇宙」を仕事に

榊原さんが手掛ける「アート衛星」のイメージ。ひと昔前までは夢物語だった宇宙が、今では現実的なプロジェクトに

榊原さんが手掛ける「アート衛星」のイメージ。ひと昔前までは夢物語だった宇宙が、今では現実的なプロジェクトに

2015年卒業の榊原華帆さん。東京大学を卒業後、2年間商社で働いた後、夢だった宇宙にかかわる仕事をすべく、「SPACETAINMENT」を起業しました。榊原さんが宇宙に興味を持ったのは小学生のころ。「父親とSFドラマを見たことがきっかけです」。その後ホーキングやアインシュタインの本を読み、ますます宇宙に興味を持つようになったといいます。
もうひとつ、榊原さんが大切にしていたのがエンターテイメント。「目の前にいなくても歌が人を感動させ、勇気づけ、笑顔にする。エンタメってすごいと子どものころから感じていました」。そうして、榊原さんの夢に宇宙とエンタメは欠かせない要素となりました。事業内容は“宇宙エンターテインメント”。聞きなれない言葉ですが、「私の中の軸となっている“宇宙”と“エンタメ”を掛け合わせることは必然。具体的に今行っているのは、アーティストと衛星の色や形状等をプロデュースする『アート衛星』の制作。今後進めていく宇宙ステーションでの旅行客向けのエンタメなど、将来的には月面にリゾートを作ることを目標にしています」と榊原さん。学生時代には、宇宙もエンタメも諦めかけた時期もあったといいますが、ずっと自分がやりたかったことを実現させ、起業して自らがパイオニアとして進んでいます。「商社に勤めてみて、貴重な経験もでき、学べたことも多かったのですが、やっぱり自分にはやりたいことがある。企業の中にいなくてもできるのではないか、それなら自分でやってみればいい。これまで大きな失敗や挫折はなかったので、これから味わうのだろうと思いますが、自分で選んだ道ならそれも糧になると思っています」(榊原さん)。

受かるための受験ではなくやりたいを実現する進路へ導く
「“できることをやる”のではなく、“やりたいことをやる”。宇宙に興味がある、エンタメが好き、榊原さんの基本はとてもシンプル」と話すのは、進路指導主任の諸澤珠実先生。東洋英和は、いわゆる進学校とは違うと諸澤先生は話します。「偏差値で大学を決めるのではなく、やりたいことのために頑張れるかどうかで進路も変わってきます。やりたいという思いの強さを優先して、生徒の何がやりたいかに寄り添っています」。
榊原さんも「東洋英和は否定されない雰囲気がありました。やりたいことをやりたいと言え、頑張ったことを認めてくれる仲間がいて、“やってみればいい”といつも励ましてくれる校風でした」と話します。人には与えられた力が必ずあり、それが人のためになり、役に立つ、そんな教えが根底にあり、お互いを認め合い、頑張っている人を応援するのが東洋英和らしさだといいます。
「本校には生徒が自分で興味のあることを深堀りしていく『総合探究』の授業や、生徒が自発的に行う自主活動など、生徒が主体となる取り組みがたくさんあります。自分で見つけ、自分でやる。自分からやっていることは楽しく続けられるし、失敗しても乗り越えられます」と諸澤先生。
「東洋英和は“自発的に動けるエネルギーをくれる学校”」という榊原さん。夢を夢に終わらせない、叶える力を養った場でもあったようです。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

東洋英和女学院中学部
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