体験型プログラムで世界の課題を知り、 自分たちにできることを考える
英語漬けの2日間で話す楽しさを実感
多くの体験型プログラムを実施している同校。5月には「総合学習週間」を設け、中学の各学年が特別なプログラムを体験しました。今回は中学1年生が行った取り組みについて、英語科の松村知道先生に伺いました。
まずは、さまざまな国籍の講師を招き、英語漬けの2日間を過ごす「イングリッシュデイズ」を体験しました。講師1名に対して生徒10名ほどの小グループで、ゲームなどの簡単なレクリエーションを行い、英語でコミュニケーションをはかる楽しさを実感します。「イングリッシュオンリーということで、はじめは生徒たちも緊張していましたが、笑顔で語りかけてくれる先生に誘導されながら話すと『意外と通じる』ことがわかり、アウトプットする楽しさを感じるよう。相手が伝えようとしていることを想像したり、相手にわかるように工夫して発言できるようになったのでは」(松村先生)
希望者には、学内や近隣施設を利用して、夏休みと冬休みに行うイングリッシュデイズの発展プログラムもあります。
このほか、中高6年間を通して充実したグローバル教育プログラムを実施する同校。青山学院大学への推薦入学者も多く、多数の卒業生が海外を舞台に活躍しています。
国際NGOの講演会や水汲み体験から現状を知る
3日目からは、SDGsについての探求型学習を行いました。まずは、アニメ映画『風の谷のナウシカ』を鑑賞し、描かれているテーマについて考え、文章にまとめました。自然保護や平和、ジェンダーなどあらゆる観点から考察できる作品に触れることで、生徒達は自分達がどんな風に社会に働きかけることができるのかを考えるきっかけとなりました。
4日目には国際NGO団体である「ワールド・ビジョン」の方から、海外の貧困・紛争地域のリアルな状況や必要な支援についての話を聞きました。講演後には、学校に行けずに、毎日生活や飲料のための水汲みを行う子どもたちが、どれくらいの重量の水を運んでいるのかを体験。また、子どもの栄養不良を二の腕の細さで計測するメジャーで、自分たちの二の腕と難民の子どもたちの腕の細さの差を比較。体験を通じて、緊急支援を必要とする世界の子どもたちの過酷な生活や飢餓の危機的状況について想像力を働かせました。
最終日には、三浦半島にある小網代の森を散策して生物や自然について学びます。2022年は雨天だったため校内での球技大会に変更。仲間と協力しながら、親交を深めました。
今後は、県内でSDGs推進事業を展開する企業と連携しながら共同支援なども視野に入れているといいます。「学習して終わり、ではなく、具体的な援助につながる活動をしていくことが目標です。実際にいま、自分達には何ができるのかを考えられるようになってほしい」(松村先生)。
また期間中には、海外留学を扱う代理店による、海外への大学進学や語学留学に関する説明会も実施。一週間を通して世界へ目を向け、自分の進路や生き方について考えるきっかけとなったようです。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
横須賀学院中学校
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