生徒と保護者も参加。みんなでつくる学校図書館
手作りのポスターやPOPなどでお勧めの本を紹介
千葉日大第一中学・高等学校の図書館は、約7万冊の蔵書を有する知の宝庫で、授業でも活用されています。今回は同校の図書館について、島津直美司書と国語科で父母の会図書委員会担当の金澤泰宏先生にお話を伺いました。「本校は父母の会の組織のひとつとして図書委員会があり、保護者も図書館づくりに参加しています」と金澤先生。図書委員の保護者は蔵書点検の支援や、生徒にお勧めの図書を紹介する啓蒙ポスターを作成します。このポスターは校内に掲示され、生徒たちの読書のきっかけづくりに役立っています。一方、図書委員の生徒たちは昼休みの当番活動などのほか、お勧めの本のPOPを作って館内に展示、秋の読書週間には本の栞デザインコンクールを開催するなどさまざまな活動をしています。系列小学校との交流も盛んで、コロナ禍以前は図書委員が小学校に出向いておすすめの本を紹介することもあったといいます。「高学年の小学生に中高の図書館に来てもらうこともありました。情勢が落ち着いたらまた交流を増やしたいですね」と島津司書は話します。
調べ学習など授業に活用する本や部活動向けの専門誌も
図書館の選書には担当の先生や図書委員の生徒たちも関わり、選書会にも参加しています。また、校外学習前の調べ学習に資料として利用する書籍など、各学年の授業に必要な本は随時購入されています。館内には英語教員が選んだ洋書のコーナーもあり、絵本から小説までレベルに合った本を英語で読むことができます。書籍以外では雑誌も49誌購読。運動部の生徒がスポーツ専門誌を読むなど、部活動でも活用されています。
好きな本について話すビブリオバトルも真剣勝負
同校では好きな本について5分間のプレゼンテーションをして内容を競うビブリオバトルを中学3年間、授業で取り組んだ集大成として文化祭で開催しています。制限時間内に1冊の本の面白いと思った点について紹介し、その後参加者全員でディスカッションを3分程度行い、発表の内容から読みたいと思った本に投票するというもので、昨年はトレイシー・ターナーの『たったひとりのサバイバル・ゲーム! ジャングルから脱出せよ』がチャンプ本に選ばれました。生徒たちは皆、チャンプ本を目指して真剣に取り組んでいます。「最近は電子書籍を読む人もいますが、本を手に取り、重さや匂い、ページをめくる紙の感触を味わいながらの読書は自分との対話でもあり、大切な時間です。人生を変える一冊に出合えるかもしれません。ぜひ図書館に足を運んでほしいと思っています」と島津司書。生徒たちは図書館でさまざまな本に接することにより、ビブリオバトルやアクティブラーニングなどでのプレゼンテーション能力も磨かれているようです。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
千葉日本大学第一中学校
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