自分らしい力を発揮する「リーダーシップ開発」が始動
長所や適性を理解し新しい時代のリーダーに
今年度より新たな教育方針として「リーダーシップの共立」を掲げ、その実現に取り組んでいる共立女子学園。共立女子中学校では、試験的に取り組んできたプログラムを体系化した「リーダーシップ開発」を、1年生の探究学習でスタートさせました。
「リーダーシップというと、人をまとめたり、引っ張ったりというイメージが一般的にあるかと思います。しかし、私たちが目指すのは、一人ひとりが自分の長所や適性を発揮しながら目標を達成する新しいリーダーシップです」。そう話す広報部主任の金井圭太郎先生は、授業のグループワークで全員が主体的に参加する手法を模索する中で、大学の協力を得て新しいリーダーシップについて学びを深め、現在は大学でも教鞭をとっています。その経験を活かし、今回のリーダーシップ開発でもアドバイザーとして尽力しています。
できたことに注目し自己肯定感を高める
全員参加のリーダーシップともいわれるこの取り組み。1年生はロングホームルームの時間を使い「真のリーダーシップとは何か」をグループワーク中心に学んでいきます。前期は「自分らしいリーダーシップを研究しよう」をテーマに、リーダーシップの最小三要素の理解や、自分とクラスメイトのリーダーシップを考えていきました。後期からは、「プロジェクト型学習を通じて自分の強みを知ろう」を展開しています。
先生がクラスや生徒たちの良いところをしっかり伝える、発表者に向けてクラス全員が拍手で称えるなど、授業は常にポジティブな雰囲気で進行。生徒たちもその前向きな空気に感化され、どのグループからも活発な発言がうまれています。「できたことを伝え、自信につながるポジティブ・フィードバックを特に大切にしています。また、グループワークの中で『その考えおもしろいね』『こういうことが上手だね』など、クラスメイトからプラスの言葉をかけられることで、自分も役に立っていることを実感でき、自己有用感も高まっていきます」と金井先生。
毎回行われる振り返りでもKPT法を用いて、課題点だけでなく、うまくできたから継続すること、次回挑戦することを記入し、前向きな意識を積み重ねていきます。
豊かなコミュニケーションで楽しく自分らしい生き方を
「リーダーシップ開発の神髄はコミュニケーションなんです。コミュニケーション力は生まれつきの面もありますが、学ぶことでスキルを獲得できる面もたくさんあるんですよ。豊かなコミュニケーションをとりながら、誰もが何かしらプラスの影響力を与えていること、それは自分もそうであることを生徒たちに実感して欲しいですね。それがわかると、中高での時間がさらに楽しく充実したものになると思います」(金井先生)。
他者から認められることで自分の長所や適性を気づかせるこの取り組みは、卒業後も自分らしく活躍するための根幹になることでしょう。
授業風景
取材で訪れた日は、論理的思考を身につける授業が行われていました。「苦情が出ているエレベーターの状況を改善する」というワークでは、個人で考えた対策を付箋に書き出した後、グループで共有しながら種類ごとに分類。次の「お遣い」は、先生が読み上げたお遣いの内容を相談しながら、わかりやすい文章へと組み立てなおします。
実践的な学びから、解決策の考え方や相手に伝えるときのポイントを理解した生徒たち。これから始まる問題解決学習で、今回身につけたスキルをどのように発揮するのか期待が高まります。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
共立女子中学校
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