「数学って面白い!」。数学ギライをつくらない探究的思考とICT活用で行う、新しい数学の授業
あらゆる教科で「探究的思考」を取り入れた授業を
創立以来125年、「女性の自立」を目指してきた和洋学園。和洋国府台女子中学校では、その精神を受け継ぎつつ、5年前から大胆な改革を推進。「凜として生きる」女性の育成を教育方針としています。
改革の大きな柱となるのが、徹底した「探究学習」の実践です。同校で高校探究科を担当する大竹瞳先生によると、「高校では教科にとらわれずに問題解決能力を育む、和洋の探究プログラムWIQに全生徒が週2時間取り組みます。高1では教室で企業のインターンシップを経験するプログラム、高2では社会問題を解決するための企画づくりなどを通して自らの課題を発見し、解決するスキルを身につけます。そして高3では、個人の探究を深め、論文を執筆します。
公式を暗記するのではなく自ら考えて数学の法則を理解
探究的な学習は、高校の探究科だけに限りません。中学からあらゆる授業で探究的な学習スタイルを採用。さまざまな工夫が見られます。
大竹先生は中学で数学も担当。授業の様子を次のように説明します。
「数学というと、先生が黒板に数式を書いて説明し、生徒はひたすらその問題や解答を写すというイメージがあるかもしれません。しかし、本校の数学では、実生活への活用や必要性を考えながら、公式や定理の成り立ち・問題の解き方などを自分たちで見つけ出せるように授業を進めています。また、生徒全員が所有するChromebookでICTを最大限活用しています」
例えば視力検査のランドルト環の大きさと視力の関係や距離と視力の関係から、比例・反比例の式を導くことができます。連立方程式や三角形の合同の証明では、Jamboard(Googleのサービス)を用いて立式や解く過程、証明の組み立てを自分たちで作り上げていきます。
また、グループ活動や教え合いの時間を設けることで、表現力や理解力のアップにつながり、主体的・対話的な学びの姿勢や問題解決能力を養うことができます。
「公式を丸暗記するのではなく、議論しながら数学の概念を学び、法則や公式を見つけ出すことで、日常生活においても数学的思考、課題への着眼点や論理的思考力を活用できるようになります」
「数学ギライ」をつくらない!楽しい授業ときめ細かなフォロー
女子生徒の多くは数学への苦手意識を持ちがちですが、「最初から数学が苦手、数学が嫌いという生徒をつくりたくないと考えています。楽しく学ぶことで、たとえわからないことがあっても、あきらめずに『どうしてなんだろう?』と立ち止まって考える生徒が増えているのがうれしいですね」
中1、高1では習熟度に合わせたリメディアル講座を。ほかにも定期テスト前は指名された生徒と希望者が参加する勉強会で、テスト対策が万全になるように指導。中3になると、高校特進クラス進学を目指す生徒向けに週1回で、演習問題を解説する講習会など、きめ細かなフォローも充実しています。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
和洋国府台女子中学校
[学校HP]https://www.wayokonodai.ed.jp
〒272-8533 千葉県市川市国府台2-3-1 Tel.047-371-1120
最寄駅/
京成本線「国府台駅」徒歩9分。JR総武線(快速)「市川駅」、JRほか「松戸駅」、
北総線「矢切駅」からバス「和洋女子大前」。