生徒たちがとらえた心に響いた夏の記憶 身近にある“いいな”を見つけて写真に残す
中学3年生の夏休みの課題「この夏の一枚」で見えたもの
市川中学校の3年生の夏休みの宿題の1つに「この夏の一枚」がありました。「コロナ禍ということもあり、夏休みに遠出をすることが難しかった昨年、身の回りにある“いいな”と思うことや物に目を向けて欲しいという思いで、自分がいいと思ったものを写真に撮って提出するという宿題を出しました。世の中が暗い空気になっていたので、身近なところにもいいと思えることがある、と気づいて欲しいと思って出した課題です」と木曽千尋先生。今年は外出もできるようになったのでこの課題は出さないつもりでしたが、生徒たちから要望があり、昨年に続いて実施することに。集まった作品のうち、各クラス優秀作品として3点選出し、ムービーにまとめて発表。その中の4名に話を聞きました。
竹中さん「熱海から初島に向かう船で撮った写真です。船からエサをまくとたくさんの鳥が集まってくるのですが、天気にも恵まれていたので、青空の中に一羽の鳥だったら映えてカレンダーのような写真になると思い、一羽になる瞬間を待って、待って撮れた一枚。すごい作品が多い中で選ばれて光栄です」。
池田さん「春日部にある首都圏外郭放水路の見学ツアーに参加したときに撮影しました。神秘的で神々しい雰囲気を伝えたいと思い、奥行きを出して迫力を出すのを意識して中腰になって下から少し見上げるような角度で撮影しました。モノクロのほうがかっこよく見えると思い、あえてモノクロを選択しました」。
板谷さん「3年生として部活の引退試合の後に友達と稲毛海岸に行って撮影しました。課題に提出するためではなく、中学最後の思い出として撮影したものです。砂浜にスマートフォンを刺して、ビデオを撮ってスクリーンショットしたものです。脚の角度やジャンプの高さ、手の上げ方など、何度もやって4人全員のバランスがいいものを選びました」。
梅木さん「部活の引退試合の後に撮影しました。自分が頑張ってこられたのは友達や応援してくれた人たちのおかげでもありますが、共に戦ったラケットにも感謝の気持ちを表したいと思い、ラケットを撮影しようと思いました。何枚か撮影していましたが、足が痛くて座った時にたまたま撮影したのがいい感じだったので、このアングルでの写真になりました。自分の思いを込めた一枚になりました」。
4人それぞれに、自分たちの今しかない夏を切り取った作品。生徒たちは、写真を撮ることそのものも楽しく、いい経験だったと話します。そして、こうして“作品”として発表したことで、自分の大切だった時間や瞬間を他の人と共有できる楽しさや充実感を体験できたと言います。市川中学校では今後も生徒たちと一緒に楽しめる企画を続けていくそうです。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
市川中学校
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