英語の授業時間数は週に「10時間」「伝える・伝わる」を重視した武蔵野の英語学習
武蔵野中学高等学校は昨年創立100周年を迎えた歴史のある伝統校です。同校では、建学の精神「他者理解」をもとに、様々な教育活動を行っています。特に2013年からは、英語の授業を週に「10時間」行っており、英語教育にも注力しています。今回は同校の英語教育「LTE」について取材しました。
英語で学ぶ「LTE」
LTE とはLearning Through Englishの略で、その名の通り「英語で学ぶ授業」が行われています。ネイティブ教員の指導により、生きた英語と実践的な英語でのコミュニケーション力を育成しています。そのため、学ぶ単元のトピックスも「動物」や「宇宙」といった生徒にとって身近な事象が多く取り上げられています。同校ではこのLTEを週に6時間、それに加えて日本人教員による英語授業が週に4時間あり、コミュニケーションの英語だけではなく、一般的な受験英語も習得することができます。中学3年間にすると約1,000時間の英語の授業で、生徒は英語で学び・考え・表現することができるようになります。
世界を舞台に活躍できる生徒の育成
各学年で目指す内容
LTEのプログラムについて、スティーヴン・マカタムニー先生にお話を聞きました。
「中学1年生では、自己認識を発達させることを目指しています。自分についてよく知り、そして友人や家族、社会へと広げていきます。2年生では、生徒を中心とした環境や町、国や世界などについて探求します。そして最終的には、海外の生徒が日本に訪れるということは、どういうものなのかについて考えます」
併せて高校の3年間についてもお話を聞きました。
「高校では、日本以外の国においてどんな機会が存在するのかについて考えます。例えば、自分のできそうな仕事を考え、それに向けて頑張ることなどです。また、海外での勉強や旅行、ホストファミリーの生活など、これらを実行するにあたって直面する問題について考えます。2年生では、世界に対する生徒の意識を高めるため、まず日本で起こっている出来事に目を向けます。そして次にアジアや世界中で問題となっていることについて調べます。3年生では、自分たちの関心のあるものを見つけ、話すことや書くことの技能を伸ばせるようにしていきます。人前で話す自信をつけ、世界で活躍するものとして自分の意見をきちんと述べられるようにします」
日本に限らず、世界を舞台に活躍する生徒を育てている武蔵野中学高等学校。LTEではその基礎となる力を、ネイティブ教員との探求型授業で身に付けさせているようです。
LTEについては、学校説明会等でも詳しくお話を聞くことができます。ぜひ一度、学校に足を運んでみてはいかがでしょうか。
在校生インタビュー
—中学3年生の五十嵐奈々さんと地引柚歩さんに、武蔵野中学高等学校の英語教育「LTE」についてインタビューをしました。まず気になったのが英語力。特に、中学入学当初から英語は出来たのでしょうか?
五十嵐(以下、五) 「ゼロからのスタートでした。小学校6年生の時に行った武蔵野の英語体験授業では、先生たちが何を言っているか全然分からないレベルでした」
地引(以下、地) 「私も何を言っているか分からなかったので、先生たちが恐く見えたくらいです(笑)。実際はそんなことありませんが」
—中学1年からLTEをやってみて感想はどうですか?
五 「ネイティブの先生の話している内容が分かるようになったのが、一番大きいです」
地 「本当にその通りだと思います。最初は全ての言葉がわからなくても、次第に聞き取れる言葉が増えて、先生が言いたいことのニュアンスをつかめるようになりました」
五 「話す方でも、自分の言いたい内容を先生たちに伝えられるようになりました」
—それはすごいですね!LTEをやって一番成長したと思うことはありますか?
地 「洋画(映画)を見るとき、字幕を見るよりもまず英語の台詞を聞くクセがつきました。まだ字幕に頼ってしまうこともありますが、授業で習った言葉や知っている言葉が出てきたときは、思わずニヤっとしてしまいます」
—今までで一番印象に残っている授業はありますか?
五 「中学2年生の時の、“行きたい国”をテーマにしたプレゼンテーションです。自分たちで話す内容を考えたり、iPadを使ってスライドを作ったりと大変でしたが、当日はたくさんの先生方に見ていただいて、普段の成果を見せることができたと思います」
—最後に、お二人の将来の夢を教えてください!
五 「警察音楽隊です。入隊するために高度な語学力が必要なので、英語はこれからもどんどん勉強していきたいです」
地 「私は農業です。身につけた英語を使って、世界に通じる自分のブランドを作ってみたいです」
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二人とも10年後の将来が楽しみです!ありがとうございました。
教員インタビュー
—LTEについてブライアン・パーカー先生にインタビューをしました。まずLTEではどんな力を身に付けさせていますか?
ブライアン 「武蔵野のLTEプログラムは、生徒の学ぶ意欲に焦点を当てて作られたプログラムです。基準となる7つの学習スキル(Share、Explore、Present、Try、Support、Self-Manage、Reflect)を設けており、これらを達成すれば、英語だけでなくそれ以外の分野においても成功できると私たちは考えています」
—どのような授業が行われているのですか?
「主に探求型学習を行っています。物事について自分たちで問いかけ、それについて生徒たち自身で探求していくことを促進できるようにしています。グループワークやiPad、インターネットを通して生徒たち同士でコミュニケーションを取らせ、問題解決をできるようにしていきます。受身形の授業ではなく、生徒たち自身で目標を立て、達成していく授業です」
—最後に、LTEの授業のポイントを教えてください。
「生徒の興味関心を高め、常にやる気を維持できるようにしています。様々なアクティビティを行い、『読む・聞く・書く・話す』の4つの言語技能にチャレンジさせています。同時に間違いや失敗することを恐れない環境づくりにも注力しています」
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ブライアン先生、ありがとうございました。
●INFORMATION●
■学校説明会
6月23日(日)10:30~12:30
7月6日(土)10:30~12:30
8月31日(土)10:30~12:30
9月21日(土)10:30~12:30
■入試説明会
10月3日(木)10:30~12:30
10月19日(土)10:30~12:30
11月8日(金)10:30~12:30
11月23日(土・祝)10:30~12:30
12月5日(木)10:30~12:30
2014年1月11日(土)10:30~12:30
■入試模擬体験
12月14日(土)10:30~12:30
■武蔵野夏祭り(文化祭)
7月13日(土)・14日(日)10:00~15:00
※詳しくはHPをご覧ください。
武蔵野中学高等学校
[学校HP]http://www.musashino.ed.jp/
〒114-0024 東京都北区西ヶ原4-56-20
☎ 03-3910-0151
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