私学探検隊

書く表現、歌う表現!3年間の積み重ねで育む力

体験後に書きまとめる そこから始まる自己発見

富士山夏期学校で制作した木工細工は、文化祭で展示

中1で初めて作る高尾山新聞。登山後に、調べたことや感想をまとめる

「自主創造」の学是のもと、自分の心で感じ、自分の体で行動に表すことのできる人の育成を目指す日大三中。その心と体の表現力を伸ばせる様々な取り組みがあります。
例えば、中1の高尾山校外学習と中2の富士山夏期学校。グループ行動の中で登山や学習を行うことで、友人とのチームワークやコミュニケーション力を養います。
例えば、遠足や夏期学校後の壁新聞「高尾山新聞」「富士山新聞」。さらに、行事の後に書く感想文は、3年間で20回以上におよび、中学卒業時に製本して手渡される1冊はまるで自分史のようです。
こうした体験学習や研修、特別活動など充実したプロジェクトの後には、必ずレポートや壁新聞など文字やイラスト、写真など様々な表現を用いて、必ずまとめを行います。
「書くことで、行事や授業の中でも自分が特に気になったことを改めて見つけられるきっかけになります。同じテーマでも、生徒によって注目するところは一人ひとり違う。そうしたちょっとした興味や関心の芽が、少しずつお互いに化学反応を起こすように自分の中に広がっていくと、進路や将来やりたい方向が見えてくることにもつながるのではないかと思っています」
と、まとめ学習の重要性を広報担当の榎本俊介先生が話してくれました。

中3で挑む100ページ 卒業論文への道のり

3年間に繰り返されるまとめ学習の集大成とも言えるのが、総合学習として行われる中3の「卒業論文」です。各自が1つ自分でテーマを見つけ、作文用紙100枚にまとめます。また、自分で小説などを書く創作をするという選択肢もあり、その場合でも50枚以上。それまで積み上げてきた書く力、表現力を最大限に生かす時です。
「生徒には、『まず自分の興味・関心のあることを突き詰めてみなさい。そして、それを論じてみなさい』と話します。基本的にネットは使わず、本を読んだり、考えたりして進めていくように指導しています」と同じく広報担当の佐々木祐輔先生。
「獣医の仕事」「世界のサッカー」など3年間の部活動の経験から将来就きたい職業までその内容は十人十色です。
途中で何度も生徒の原稿を読みアドバイスをしたり、1年間を通して担任の先生があたたかく指導していきます。

声を使った美しい表現 感動の合唱コンクール

学習だけでなく、美しい声を使った表現力を発揮するのが、中学で毎年2月に行われる合唱コンクール。校外の大きなホールを借り、保護者や一般のお客さんも招いて行われ、成長を感じる時でもあります。
「学年毎の順位以外に全体順位も発表されるため、中1、中2に負けないよう、中3は秋には練習を始めています。担任が主体的に指導していた中1時代とは大きく異なり、中3は指揮や伴奏の係決め、パート毎の練習など、クラスで協力して、自主的にどんどん行っている様子は、とても頼もしいです」と佐々木先生。
中1では二部合唱ですが、中3になると三部合唱、四部合唱とレベルが上がります。生徒たちは結束力を高め、熱心に練習を繰り返して、完成度を高め、2月の本番では素晴らしい歌声を披露し、聞いている人々を感動の渦に巻き込みます。
日大三中の表現教育には、生徒の力を多方面に伸ばす仕掛けがたくさんあります。

合唱コンクールの美しい歌声は、聞く人々の心を深くうつ

書き上がると、思い思いの装丁をして卒業論文の完成!

日本大学第三中学校
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