私学探検隊

生徒の興味に合わせた職場体験で職業観を身に付ける

生徒の希望に沿った中3「職場体験」

病院で実習している生徒たち。実際に医療機器をつけて、患者さんの気持ちを体感しました。

2013年に馬込の地に移転した立正大付属立正。教育改革の一つとして、自分の意思で積極的に行動できる人となるために必要な力を養う『R-プログラム』を実施しています。
その中に、生徒の視野を広げ将来を考えさせるキャリア教育があります。中1では、諸先輩から様々な職業についてご講演いただく「職業講話」を行い、職業に関する理解・関心を深めます。中2では、さらに理解・関心を高めるために「職場訪問」を実施。職場の方々と実際に接し、対話することで、働くことの意義や責任、やりがいを持つことの大切さを学びます。
中3では、「職場体験」を実施。社会の一員として働く体験を通じて、「働くとはどういうことか」を考えてもらいたいという想いから始まりました。30以上ある企業の中から生徒が自分の興味のある業種を選び、決定します。今年度は7月17日~19日の3日間行いました。実際に体験した中3の菅沼杏香さん、鈴木美奈美さん、松田一輝くんにお話を伺いました。

体験談(1)
「東邦大学医療センター大森病院」
鈴木美奈美 さん
TVのドキュメンタリー等で病院を観て興味を持ち、大森病院での職場体験を希望しました。3日間で婦人科、泌尿器科、薬剤部、放射線科を体験しました。婦人科・泌尿器科では、看護師さんが患者さんをケアしている様子を見ました。薬剤部では何十人という薬剤師さんたちが薬を調合し、提供される流れを学びました。放射線科では、CTやMRI検査、放射線治療の現場を見ることができました。
私は実際に患者さんの身体をふいたりする機会をいただきましたが、家族以外の人に対してそういうことができたり、忙しいにもかかわらず患者さんの前では常に明るく接している看護師さんを見てすごいなと思いました。看護師さんの見返りを求めず患者さんに尽くす姿勢を、これからは私自身も周りの友だち・先生に尽くすということで実践していきたいです。

体験談(2)
「ケンタッキーフライドチキン五反田店」
松田一輝 くん
普段利用しているファーストフード店で、注文してからすぐに頼んだものが出来上がる仕組みがどのようになってるのかに興味があり、ケンタッキーフライドチキンで職場体験をしました。肉を解凍したり粉付けをしたり、ポテトを揚げたり、ハンバーガーを袋づめしたりしました。働いている人たちはみんな手際が良かったです。また、出す食事の分量に対しても厳密に行っており、そういった仕事の厳しさを知りました。大切なのは、何度も何度もやり続けること。それによって、手際の良さが身につくことを学びました。また、店員の雰囲気や対応一つで、お客さんが受ける印象が変わってくるため、明るく接することの大切さも学びました。学校生活でも同じだと思うので、大きな声の挨拶や周りへの明るい対応を心がけていきたいです。

体験談(3)
「大崎ライフ」(スーパーマーケット)
菅沼杏香 さん
普段自分がお客さんとして接する機会のある販売に興味があり、大崎ライフで職場体験をしました。農産、水産、畜産、ベーカリー、惣菜など様々なエリアで、パック詰めや陳列、パンの味つけなど、責任のある仕事を任されました。
商品をお客さん目線できれいに並べたりすることは大変でしたし、普段接することの無い大人とどう接したら良いか分からなくて緊張しましたが、職場の方々にいつも笑顔で教えていただき、充実した3日間を過ごせました。一番学んだことは、地道に努力していくことの大切さです。職場の方々は手際も良いし、お客さんへの明るい対応が素晴らしく、それは毎日の積み重ねがあるからだと思いました。今後の学校生活では、笑顔を大切にし、分からないことをそのままにしないよう、積極的に質問していこうと思います。

立正大学付属立正中学校
[学校HP]http://www.rissho-hs.ac.jp/
〒143-8557 東京都大田区西馬込1-5-1
☎ 03-6303-7683
最寄駅/都営浅草線西馬込駅西口下車 徒歩5分。東急バス(反01/02)立正大学付属立正中高前停留所下車 徒歩2分。東急バス(森02)長遠寺前停留所下車 徒歩6分。