部活や寮生活で培われたチームワークで大学受験もよきライバルとして励まし合える
部活を通して磨かれるのは知力を支える体力や精神力
秀明中学校では、人間形成における「知・技・心」のバランスを養う教育の一環として、部活を位置づけています。大野俊正校長先生は、勉強と部活の共通点として「たゆまぬトレーニングの側面が大切」とした上で、次のように話します。
「知力は、それを支える強靭な体力と精神力がなければ鍛え上げられるものではありません。限られた時間の中で磨かれる集中力、とことん反復して身につく持続力、目標に立ち向かうひたむきさなど部活を通して学ぶことは多く、すべて知力の基礎となるものです」
例えばスポーツなら、単に楽しむことに留まらず、結果を出すまで努力してこそ初めて成果が表れるものです。「バスケットが好き」だけではなく、確実にシュートが決まるまで練習を重ねること。「結果を出すためにひたむきに頑張る、そんな姿勢が知力を鍛えるために大きな意味を持つ」と大野校長先生は話します。
また、部活で養われるチームワークは、受験勉強を乗り切る上でも大きな糧となっているようです。定期考査の前にはみんなで朝早く起きて勉強し、受験シーズンも個室にこもる生徒は少なく、放課後や夜間学習の前後に集まって勉強するなど、お互いに励ましあい競い合う、いい意味でのライバル関係を築いています。
「受験勉強は一般的に“孤独な戦い”と思われがちですが、わが校では“団体戦”と言っても過言ではありません。同じ目標に向かって頑張る仲間に囲まれた寮生活は、非常に心強く、迷わず一心に努力できる環境なのです」(大野校長先生)。
こうして、寮生活や部活を通して培われる強い絆が、勉強面にもプラスの力として発揮されているのです。中学3年の夏には、そのまま高等学校の部活に合流できるのも中高一貫教育ならでは。高校受験で途切れることなく、思いきり好きなものに取り組むことができます。
先輩が率先して手本となりよき伝統が受け継がれる
秀明中学校の部活の特徴は「先輩たちが率先して手本を見せること」。後輩はその背中に憧れて、よき伝統が自然に受け継がれています。“先輩が偉くて後輩は雑用係”という構図はどこにもなく、必要な用具の出し入れなどを担うのも、1年生ではなく3年生です。また、先輩たちが教師と交し合う元気な挨拶も、後輩たちのよき手本に。部活のみならず体育大会もしかり、です。体育大会で主導権を握る高校2年生のきびきびと動く姿を見て、「かっこいい」「来年は自分たちの番だ」という自覚が芽生えていくようです。
「『目をかけ、手を掛け、声をかけ』の姿勢が先輩・後輩の関係性にも浸透しており、上級生は非常に面倒見がいいですね。それは、将来的に医療法人や会社経営などに携わる者として、必要な資質と言えるのではないでしょうか」(大野校長先生)。
卒業後も大学在学中は年に2回・3回と母校を訪れて教員に近況報告し、部活で積極的に後輩の面倒を見る校風があるため、大学でのエピソードや受験勉強のアドバイスを聞くチャンスにも恵まれています。
部活後は夜間学習でメリハリのある寮生活
全寮制の秀明中学校では、登下校や塾の往復など無駄な時間のロスがなく、好きな部活に打ち込むことができます。時間を有効活用できる上に、部活に集中した後は夜間学習があるため勉強がおろそかにならないのもメリット。部活後は寮で夕食を食べて、再び夜間学習へ。そんな規則正しい寮生活について生徒たちにたずねると、「時間の切り替えが素早くできるようになった」「限られた時間の中で集中力が身についた」と口々に話します。
「寮生活や部活を通して、成長期に欠かせない“生きる力”が育まれ、一生の宝として身体に刻まれます。他校の生徒よりも、大人になるのが圧倒的に早いように感じています」(大野校長先生)。
週末には帰宅してバレエやバイオリン、乗馬、フェンシングなどを楽しむ生徒も多いとか。毎週月曜には検定テストが控えているため、前週に配布される「学習の目安」を元に、勉強とリフレッシュを上手に切り替えて、時間を有効活用しています。
中学3年生に聞きました 部活って、楽しい!
演劇部/石見 怜奈さん
小学生のときから演劇を観ることが大好きで、自分も演じてみたいと思って演劇部を選びました。ステージの上では、お客さま目線で自分のパフォーマンスを追求するように心がけています。「楽しんでやれば、必ず成長できる」ということを部活動から学びました。1日の生活の中で、とにかく部活が楽しみ。放課後に部活に行きたいから勉強を頑張っています(笑)。部活後の夜間学習は、昼間にわからなかったことを質問できるし、自分がわかっていなかったことにも気付くことができるから、とても貴重な勉強時間です。
バスケットボール部/鳴海 優佳さん
私は一度決めたら最後までやり抜きたいタイプ。だから、多少練習がキツかったり、勉強との両立が難しくても、頑張って続けたいと思っています。小学校時代はまったく運動をやっていなかったので、中学1年の頃はバスケ部の練習に挫折しそうになったことも。でも、仲間たちと一緒に試合形式の練習で上手くできた時は嬉しいし、できなかった悔しさを味わって、もっと上手になりたいと思うようになり、いつの間にかバスケが大好きになりました。1年生の頃に比べて、挨拶の声も格段に大きくなったと自覚しています。
秀明中学校
[学校HP]http://www.shumei.ac.jp
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