全寮制で生徒に合わせた、全寮制ならではの学習方法で伸ばす・伸びる進路指導
到達度別クラスが生徒のやる気を引き出す
毎年コンスタントに20~30名(合格者数は50~70名)が医学部に進学する秀明中学・高等学校。2012年は国立医学部に5名、2013年は7名の合格を果たしました。歯学部や薬学部、難関国公立大学・私立大学にも高い実績を上げています。こうした実績のカギを握るのが、中学1年から教科ごとに行う到達度別クラスです。大野俊正校長先生は、次のように見解を示します。
「通常の定期考査の成績によって学期ごとにクラス編成が見直されますが、1回の試験だけで判断せず、上のクラスに行くことを提案しても、『今のクラスの上位にいたい』という生徒もいますから、柔軟性を持たせ、生徒にある程度の自由選択権も与えます。また、5教科の学習単元ごとに級を設定し、学力の到達度を判定する『検定テスト』も実施。さらに長期休暇後には『実力テスト』を行い、挽回を図るチャンスもあるので、前向きに勉強するモチベーションにつながっています」
何よりも、全寮制ならではの時間の有効活用ができることや、昼夜を問わず学習面や生活面の指導にあたる教員との信頼関係が深まることで、生徒たちのヤル気が十分に引き出されていくのです。
「寝食を共にする深い師弟関係が育まれることが、全寮制のメリット。生徒を丸ごと理解して受け入れ、的確なアドバイスで即応しています。生徒たちは心底から信頼できる教員と出会うことで勉強意欲が倍増します。教員との信頼関係があるかないかによって、学習の定着度は100かゼロかほどの差が生まれると考えられます」(大野校長先生)
昼間の授業を担当する教員が夜間学習も担当するので、生徒一人ひとりの学力を熟知しており、昼間の授業と夜間学習が完全に一体化するのです。
その他、スポーツドクターや研修医を終えた新任医師などを迎える「医療講演会」も生徒たちに大好評。法科大学院とのコラボレーションによる「法の授業」では、「尊厳死」をテーマにディベート的な授業も行われています。
生徒を“褒めるネタ”探し。褒めて伸ばす、親身の指導
「本校の教員は、じっくりと生徒の出す結果を待ってから褒めるのでは遅すぎると考えています」と大野校長先生。褒めるネタを教員が作り、生徒一人ひとりが活躍できる場所を提供し、その努力に惜しみない拍手を贈り、褒めて伸ばす教育を実践しているといいます。「褒められるから頑張れる。頑張れば褒められる。そのサイクルが子どもを次のステップへと成長させます。褒めるネタを絶やさずに徹底的に褒め言葉を浴びせることが大切ではないでしょうか」(大野校長先生)
生徒を褒めるきっかけを数多く提供する秀明中学校。学習成果を称える「秀明博士」制度は毎学期、各学年、各教科の成績優秀者に与えられ、さらに成績が20点以上、順位が70~80番ほどアップした生徒には「躍進賞」や教科ごとの「努力賞」も設け、生徒の頑張りを見逃さないようにしています。
将来を見据えた進路指導。「共育」「協育」の6年間
「本人が希望する職業についてできるだけ有利に展開できるように、将来を見据えた進路指導を心がけています。そのため、まずは生徒本人が目指すその職業の具体的なイメージに耳を傾けます」(大野校長先生)
大学や学部を選択する際、例えば研究医か開業医か、地元に根づいた医師を目指すかなど、生徒が抱いているイメージに対し、具体的にアドバイスができるのも同校ならではの強みです。また、本人の志望大学と親御さんが行かせたい大学についても十二分に三者で話し合い、卒業生・在校生の“父母が勧める理想の学校教育”が行われています。
秀明中学校
[学校HP]http://www.shumei.ac.jp/
〒350-1175 埼玉県川越市笠幡4792
☎ 049-232-6611
最寄駅/JR川越線「笠幡駅」徒歩5分。JR川越線・東武東上線「川越駅」からバス「かすみ野入口」徒歩2分。