図書室授業で国語力を高める
知る楽しみを学ぶには「読書」
鎌倉女子大学中等部には本館3階から5階にわたり、書庫、読書スペース、自習室を備えた図書室があります。開放感あふれる明るい雰囲気で、多様な分野ごとに専門書から文庫に至るまでをカバーしており、この春で蔵書数は5万7千冊を超えました。国語の授業だけではなく、美術や社会、総合学習の時間など、図書室を利用した授業が行われます。
特に、特進コースでは、週に1時間、図書室を使った授業を設定し、その中で読書活動を中心に授業を展開しています。本は生徒一人ひとりが自分で選び、教員側から指定することはほとんどありません。1年生には、まず自分が興味のあるジャンルを読ませることや、専門家による「語り聞かせ」に参加させることで、楽しんで読書に親しませるように、2年生には、さらに内容の濃い長い本を読むように指導しています。そして数多くの書物に慣れ親しんだ集大成として、3年生では「卒業論文」の作成にも挑戦します。もちろんインターネットを利用した調べ学習を行う機会もありますが、本校では読書活動を通じて、「読む(=知る)」という機会を多く持たせ、そこから「考える」「書く」という経験を持つことを大切にしています。
「読む・考える・書く」で驚くほど成長
特進コース3年生の卒業論文以外にも、特進・進学の両コース1・2年生の国語の時間にはユニークな取り組みがあります。自分が読んだお気に入りの一冊を他の友達にすすめるという主旨で推薦文の執筆を行う「読書郵便」、年間で最も感動した本を紹介する感想文を書き、校内に掲載するという「私の1冊」など。「読む」を積み重ねることで自然と「考える」が身につき、それを「書く」ことで表現させる。「このサイクルで生徒に大きな成長が見られるのを実感しています。」と国語科の鵜城仁先生は話します。「その証に、本校では各種の感想文コンクールで入賞する生徒も珍しくありません。」
文章との関わりで国語力を伸ばす
3年間の積み重ねによって、読解力や文章力もかなり身についてきます。「テーマ設定」「情報収集」「アウトライン作成」「文章執筆」としっかり筋道を立て、まとまった文章を組み立てていくと、そこでまた大きな成長が見られます。しっかりとした文章が書けるようになると、自然と国語ができるようになっていて、模擬試験などでも国語の点数が高くなっています。
そして、国語科の教員によれば、本を読んでいる人が書いた文章はやはり面白いとのことです。
鎌倉女子大学中等部
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