私学探検隊

学びの集大成となる卒業制作で自分らしさを表現

受賞を励みに挑戦し続けたい

 女子美では高校3年次に、これまでの学びの集大成として卒業制作に取り組みます。2022年度の卒業制作展で、各コース1名が選ばれる「100周年記念大村文子基金女子美美術奨励賞(最優秀賞)」を受賞した3名にお話を伺いました。

 デザインコースで最優秀賞に選ばれた岩田万莉菜さんの作品のタイトルは「ぬけがら」です。「卒業という節目で、これから新しい一歩を踏み出したい、という思いでこのタイトルにしました」(岩田さん)  マトリョーシカのモチーフには、「自分の殻を破り、新しい自分に『更新』していきたい」という願いが込められているといいます。「受賞の連絡を受けたときは、本当に嬉しくて、感情が高まって泣いてしまいました。自分のしたいことをすべてつめこんだ作品だったので、それが認められたようで本当に嬉しかった!」(岩田さん)

〈タイトル〉ぬけがら デザインコース 岩田 万莉菜さん

 絵画コースで最優秀賞に選ばれた秋間映美さんは、絵画を学ぶために県外の中学から女子美へ入学しました。「引越の日の朝」という作品には、家族への感謝の思い、そして、別れの寂しさと新たな場所へ向かっていくワクワクした気持ちを表現しているといいます。 「この学校で初めて油絵を学び、その楽しさに夢中になりました。女子美で学んだ油絵の技術のすべてを出しきろうと思って挑んだ卒業制作。高校で学んだ基礎を活かして、これからは自分にしか描けないものに挑戦してみたい」(秋間さん)

〈タイトル〉引越の日の朝 絵画コース 秋間 映美さん

 工芸・立体コースの青木咲美さんは、想像の世界を立体作品に表現して最優秀賞を受賞しました。ひとつひとつの造形物に既製品は一切使用しておらず、紙と木に着色をしてつくり上げたというこだわりです。「作品タイトルの『∞』には、見る人によって無限にストーリーが生まれる、という意味と、これからさらにつくり込み、作品を進化させていきたい、という意味を込めています」(青木さん)  女子美では友人たちと学ぶなかで、「同じ作品を見ても、人によって感じ方は多様であること」を実感した、といいます。「これからも柔軟にいろいろな意見を聞きながら作品と向き合い、美術が自分を表現するひとつの手段となるように追究し続けたい」(青木さん)

〈タイトル〉∞ 工芸・立体コース 青木 咲美さん

 今回受賞した3人は全員、女子美術大学へ進学してさらに表現を磨いていくといいます。これまでの学びを糧に、新たな挑戦が始まります。

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

女子美術大学付属中学校
[学校HP]http://www.joshibi.ac.jp/fuzoku/
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