私学探検隊

「好き・得意」をテーマに課題発見・解決力を育成 「探究」の成果を、生徒自ら学外の活動へ拡大!

数多くの講座・体験を通じて興味・関心を深め、視野を広げる「土曜プログラム」で有名な田園調布学園。昨年度より、高等部で取り組んでいた「探究活動」を中等部生まで広げ、週1回の授業(中1~高2)として探究に取り組み、生徒の課題発見・解決力を育成しています。今回は高等部の生徒に、探究活動を通じて学んだことや成果を取材しました。

自分を知り、自分の「好き・得意」をテーマに研究を実施

中等部の探究の授業はグループで課題解決に取り組みますが、高等部での探究は個人作業です。1学期に自分の好きなことや得意なことを発見するワークを通して自分を見つめ、没頭できるテーマを設定。データ分析や研究を行い、レポートなどにまとめます。取材した生徒さんも様々なテーマを設定していました。
「早生まれはスポーツ選手に不利なのか?」というテーマを設定したOさん(高3・ソフトボール部)は、高1の土曜プログラムで受講した統計分析講座をきっかけに、もっと深くデータ分析をしたいと考えていたところ、『プロ野球選手になるには早生まれは不利』というような記事を目にし、真偽のほどを検証したいと考えたそうです。
一方、「なかなかテーマが決まらなかった」というKさん(高3・管弦楽部、模擬国連同好会)は、探究の授業の際に外部講師の方と相談ができる『駆け込み寺ルーム』を活用し、自己理解を深めることで、「魅力的な声・プレゼンテーション方法」というテーマを決めたとのことでした。
探究の時間外にも探究活動で学んだ活動をしている生徒もいます。「弓道の射位向上」をテーマにデータ分析を行ったAさん(高2・弓道部)は、自身のクセを把握することによって矢の的中率を上げられるのではないかと考え、1年間の練習記録を分析しました。

自己分析の際には、自分と向き合うことはもちろん、海外で活躍するゲスト講師の講演を聞くことで視野を広げます

探究活動の研究成果を、自発的に外部のコンテストや活動へ拡大

今回お話を伺った生徒たちは、探究活動の成果を自ら、外部のコンテストへの応募や企業での活動に広げていきました。
早生まれとスポーツ選手の関係を分析したOさんは、武蔵野大学の数理工学コンテストに応募し、選考委員賞受賞の成績を修めました。受賞について、「基準となるデータの設定や分析手法など、悩みながらまとめた分析結果だったため、大学の教授の方に評価してもらえてうれしかった」と話します。Oさんはこれまでに、電気通信大学との高大連携プログラムのプログラミング講座にも参加しており、今回のコンテスト入賞の成果も合わせて、志望している情報系の大学学部への進学につなげていきたいと考えているそうです。
「魅力的な声・プレゼンテーション方法」について探究したKさんは、自身の課題発見・企画力を社会に活かしたいと考え、探究活動と並行して、U18の学生と企業とを結びつけて企画開発を行う企業に参画したそうです。現在は、事業の責任者を任されているそうで、学校生活と企業活動のどちらもやり遂げることが目標と語ってくれました。
弓道のデータ分析を行ったAさんも、数学科の先生から武蔵野大学の数理工学コンテストのチラシをもらったことで応募を決意。Oさんと同じく、選考委員賞を受賞しました。今後は、他の弓道部員にも協力をあおいで練習記録を分析し、後輩たちへの指導に活かしていきたいとのことです。
「チャレンジしてみる気持ちを持てたのは、田園調布学園での様々な体験・経験を通して、視野を広げることができたから」と口をそろえる生徒たち。「中高6年間では、失敗をこわがらずに多くのことにチャレンジしてほしい」と学校説明会で清水豊校長先生が話されるとおり、生徒一人ひとりの興味関心を広げ、チャレンジを応援してくれる学校であることは、間違いないと感じました。

高等部2年次の発表では、「探究した結果がどのように社会貢献につなげられるか」にまで踏み込んで考えます

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

田園調布学園中等部
[学校HP]https://www.chofu.ed.jp/
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