探究活動を重視し、主体的に学べる アカデミックマインドやプレゼンスキルを育成
来年は創立100周年
記念事業で新しい施設も誕生
武蔵野大学中学校・高等学校は、2024年に創立100周年を迎える伝統校です。2019年にそれまでの武蔵野女子学院から現在の校名となり、男女共学化がスタート。時を同じくして、現・学園長の日野田直彦先生が校長として着任し、学校大改革が始まり、現校長の中村好孝先生着任後もさらなる改革により進学実績を上げるなど発展を続けています。
創立100周年記念事業の一環としてキャンパスのリニューアルも進められています。4階建ての図書館機能を備えたガラス張りの施設と、地下に自転車通学の生徒が利用するための自転車置き場のあるスポーツパークを建設中で、それぞれ2025年までに完成予定。環境面でもさらなる充実をはかっていきます。
新教育施設完成予想図
今回は、主に昨年度から今年度にかけて同校が取り組んできたことやその成果などについて、入試広報部部長の小幡武憲先生にお話を伺いました。
言語活動のオリジナルの
教科書が完成!
同校では「グローバル&サイエンス」をテーマに掲げ、中学の3年間は英語をツールとして世界に貢献できる人、問題解決スキルのある人を育成。高校に進むと医学部や国公立などの難関大学を目指す「ハイグレード(以下HG)」、海外大学や国際関係学部などを目指す「PBLインターナショナル」、武蔵野大学も視野に幅広い進路を目指す「本科」の3コースに分かれ、それぞれの進路に向けて学びを深めます。また、同校では「チャレンジ」を合言葉に教科の枠を超えた言語活動、PBL(Project Based Learning)を導入。アカデミックスキルを養い、それを活用したプロジェクトに取り組み、探究心を深めます。これらの活動では失敗を恐れず、そこからフィードバックを経て、トライアル&エラーのサイクルを構築し、主体的に課題発見・解決する力を養うことを目的としています。「昨年度からはさらなる改革として、東大出身者による企業『カルぺ・ディエム』とのコラボ授業も始まりました。中3と高2(HG)を対象に身の回りのwhy(なぜ)に着目し、学びの姿勢を構築するアカデミックマインドを養います。また、カルぺ・ディエムとコラボしたオリジナル教科書も誕生しました」と小幡先生。この教科書は『中学生のための言語活動』というタイトルで、中1から中3が対象。これまでに同校が積み上げてきた言語活動のノウハウを1冊にまとめたものです。「自分を知る」→「他者を知る」→「社会とつながる」という流れで構成されており、どの先生が担当しても同校ならではのアカデミックスキル、学びの探究心を育むことができるテキストとなっています。
「このテキストにはプレゼンのスキルを養う内容も入っています。授業で学んだスキルを他の教科にも波及させてやっていけたらと考えています」(小幡先生)
行事や課外活動でも
主体性を発揮する生徒たち
同校では学業だけにとらわれず、生徒と教員がともに心躍る、活気ある学校生活をめざしています。そこで昨年誕生したのが生徒の熱量を高めるためのマネジメント組織「EX(熱量推進)部」です。発足のきっかけはここ数年、コロナ禍により、修学旅行、文化祭などさまざまな学校行事が中止や縮小に追い込まれ、生徒の学校生活における熱量の源が奪われていたことです。EX部では、「こんな時代だからこそ生徒の熱量を上げていこう」と、「非日常、ワクワク、冒険」をキーワードにさまざまな仕掛けづくりに挑戦してきました。「昨年度は文化祭も生徒が中心となって通常通りに行うことができ、後夜祭ではEX部の先生方を中心にサプライズで踊るなどライブ会場のような盛り上がりを見せました」と小幡先生は話します。また、昨年度から探究学習の1年間の学びを発表する場として「MU–1グランプリ」というプレゼンコンテストがスタートしました。生徒が自分で問いを立て、答えを導き出すために調べた内容を発表するもので、ユニークな発表がたくさんありました。「ある中1の生徒は出場の感想として、小学校の時は大勢の前で発表するなんて想像もつかなかったので自信につながった」と話していたそうです。同校の生徒は学校説明会にも積極的に参加していますが、入試直前の受験生を励ますための応援動画を作成した有志のグループもいました。この動画はメッセージ性があり、受験生にも反響がありました。このように探究を中心とした学びは生徒たちの主体性を育み、勉強以外の学校生活でも着実に生徒たちの主体性が育まれています。
海外短期研修が再開
卒業後の進路にも注目!
同校では毎年夏休みに高1・高2の希望者を対象とした「アントレプレナーシップ海外短期研修」を行い、ハーバード大、マサチューセッツ工科大などアメリカ・マサチューセッツ州の大学で2週間ほど学んでいましたが、ここ数年はコロナ禍で中止となっていました。それが今年度から再開し、約20名の生徒が参加しました。「この研修では『TAKTOPIA』という企業とタイアップをし、アントレプレナーシップ=人生を切り拓くチカラを体感的に学びます。具体的にはMITなど有名大学への訪問・大学生とのディスカッション・大学寮での宿泊・起業家や起業支援施設との交流/プレゼンなどがあり、今後のキャリア形成に積極的に挑戦できるマインドセットを獲得します」と小幡先生。今年度参加した生徒たちがどのような成長を見せてくれるのか楽しみです。
同校は在学中に留学先で単位を取得できるため、1年間留学する生徒もいます。また、卒業後にアメリカなど海外の大学に進学する生徒も増えてきました。共学化後、進路実績は年々上昇しており、「入学時は普通の成績であった男子生徒が毎日朝早くから学校で勉強をして慶應義塾大に合格した例もあります」と小幡先生。来年度は中学の共学一期生が高3となるので、ますます目が離せなくなりそうです。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
武蔵野大学中学校
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