生徒同士で学び合い、“共走”する数学の授業
教え合い、学びを共有する
「共有学習」で能動的に学ぶ
関東学院中学校高等学校で今年から数学を担当している中村悠人先生は神奈川県立の名門・横浜翠嵐高校で10年間教壇に立ち、生徒の学力を伸ばした実績があり、ユニークな授業には定評があります。今回は中村先生に授業のことを中心にお話を伺いました。
中村先生の授業は先生自身が作成したオリジナルの教材を使用。生徒同士が「ともに走る」という意味の「共走」を特徴としており、生徒同士が学び合い、学びを共有することを重視した「共有学習」を採り入れています。授業中は教室内を歩き回ってもよい時間を設けて、生徒同士がわからないことを教え合ったり、お互いに確認し合ったりしています。もちろん、先生の話を聞く時間もあり、聞く時はきちんと着席して耳を傾けるように指導しています。「数学には複数の解法があり、それを考えるのも醍醐味のひとつ。生徒それぞれの解き方をグループワークでアクティブに共有し合うことで教える側が一方的に強制するより能動的に学ぶことができます。教わる側だけでなく、教える側も教えることでより理解を深め、定着させることができるメリットもあります。”プチ先生”のような生徒がいるクラスは全体の意識も高まりやすい傾向がありますね」と中村先生。放課後などの時間帯も数学の苦手な生徒が得意な生徒から学ぶこともあり、授業を離れても学び合いの習慣が身についているようです。
スタディライフバランスを
考える「知層シート」
「私自身は教員として“自己開発”をして自分を高めていくことを意識しています。その結果、『こういう授業がいいな』と思う授業を生徒たちに提供でき、生徒たちが数学の楽しさを知ることができれば、お互いにWin─Winの関係になれるという考え方です。この考え方は本校の校訓である『人になれ 奉仕せよ』にも通じる部分があると考えています」と話す中村先生。プライベートでは小学生と保育園児の3人の男の子の父でもあり、子どもたちと過ごす時間も大切にして、ワークライフバランスを重視しています。生徒たちにも「スタディライフバランス」を意識してほしいという考えから、「知層シート」に1日の「スタディ」(学習時間)と「ライフ」(部活動、趣味などの時間)を記入してもらっています。「知層」とは知識の積み重ねを地層に例えた言葉で、記入したシートを見て、その積み重ねを振り返ることができます。スタディライフバランスを意識することにより、社会人になってもワークライフバランスの整った生活ができるようになりそうです。
「本校に着任して感じたのは、元気がよく、前向きに授業や部活動、学校行事などに取り組む生徒が多いということ。仲間とともに“共走”する環境が整っている学校です」と中村先生は話します。受験生親子の皆さんも、同校の雰囲気を実際に見学して感じ取ってみてはいかがでしょうか。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
関東学院中学校
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