私学探検隊

保護者やOGにも公開するスプリングコンサートは、音楽系課外活動の1年の集大成。今年は高2の生徒が作曲したハンドベル曲『はなむけ』も初披露された。

秘めた熱い思いを
込めて演奏

オーケストラは85名。迫力ある演奏で3曲を披露。『交響曲第8番より 第4楽章』を演奏し終わった直後、会場から「ブラボー」の声とともに大きな拍手が沸き起こった。

恵泉女学園にはクラブ活動とは別に放課後、プロの指導を受けられる課外活動があります。毎年3月中旬に行われるスプリングコンサートは、音楽系の課外活動3団体(オーケストラ・聖歌隊・ハンドベル)が1年間の成果を発表する場で、今年は3月20日(水・祝)に開催されました。コンサートの直前、最後の仕上げに励む生徒の皆さんにコンサートにかける思いを伺いました。
まずスプリングコンサートを最後に引退するオーケストラの高2生。今年は近隣の経堂小学校と初めて交流会があり、小学校の校歌を演奏してあげたことが良い思い出だそうです。「私たちが中1のときのスプリングコンサートは緊急事態宣言で中止となってしまいました。そのとき演奏することになっていた『交響曲第8番より 第4楽章』を演奏します。演奏できずに悔しい思いをした先輩方の分まで思い切り楽しんで演奏しようと思います!」と語ってくれました。トランペットの華やかなファンファーレから始まるこの曲、熱い思いを代弁しているような素晴らしい演奏でした。

Choir la Paceは1年間に取り組んだ宗教曲のほか、スタジオジブリの曲やポップスなどバラエティー豊かなラインナップで美しいハーモニーを聴かせてくれた。

「コロナ禍では、感染リスクが高いというイメージから合唱は敬遠され、現在高1生のメンバーはいません。このスプリングコンサートでは聖歌隊をもっとアピールし、聖歌隊に入ってくれる生徒を増やしたいですね」と言うのは聖歌隊(Choir la Pace(クワイア ラ パーチェ))の高2生。また、「聖歌隊は『言葉』での表現もできます。歌詞に込められたメッセージも感じ取って欲しいです」とも。清々しく美しいハーモニーと言葉が印象的な合唱でした。

在校生が卒業生に送る
ハンドベル曲『はなむけ』
コンサートのトリを飾るのはハンドベルの演奏です。とくに高2の藤澤楓さんが卒業生への感謝の気持ちを込めて作曲した『はなむけ』は、藤澤さん自身の指揮による初披露で、注目です。
「じつはもともとピアノのために作っていた曲でしたが、せっかくならスプリングコンサートで先輩方のために披露したいと、約2か月かけて、ハンドベル用の曲に作り直しました。『はなむけ』は仲良しだった4名の先輩方のことを思い浮かべながら、感謝の気持ちを込めて桜の花びらをモチーフにして作りました」(藤澤さん)
『はなむけ』の曲に込めた思いを聞いたハンドベルの卒業生は、「私たちのことをよく見てくれ、また曲も作ってもらえてとてもうれしいし、感激ですね。私たちの演奏は『はなむけ』の後ですが、最後に4人で力を合わせて演奏したいです!」と力強く語ってくれました。
聴く者の心をとらえるメロディが印象的な『はなむけ』。同校の春の定番曲になるかもしれません。また、大学入試後の限られた練習時間でも素晴らしい演奏をしてくれた卒業生のみなさんにも大きな拍手が送られていました。

作曲したのは音大志望の藤澤楓さん

藤澤楓さん

『はなむけ』を作曲した藤澤楓さんは、「表現したいことを音楽や作曲という形で表現することが楽しい」と音大の作曲科を志望。会場にはこの春入学する新入生の姿も。「春からみんながそれぞれの場所で活躍できるよう、『はなむけ』は桜の花びらがみんなの背中を押せるような曲にしました」と思いを語ってくれました。

 


※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

恵泉女学園中学校
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