私学探検隊

探究を根幹とする教育が認められ国際バカロレアMYP認定校に

学ぶことの楽しさを学び
生涯学び続ける人に
探究を軸に生徒の興味関心を引き出しながら主体的な学びを進めている聖ヨゼフ学園中学校。同学園小学校が国際バカロレア(IB)の認定校になったのを機に、19年から中学校が候補校となり、昨年11月に神奈川県1条校初のIB MYP認定校となりました。とはいえ今まで積み重ねてきた教育実践から大きな変化があるわけではありません。中学入試委員長の熊澤正勝先生は「本校で取り組んできた教育が、国際的な教育機関にお墨付きをいただいたという形になります」と話します。
“生涯学び続ける人 Life Long Learner”。これが同校の目指す生徒像です。新しいことに好奇心をもって知識をアップデートしていくことは、変化が激しく予測不能な社会で必要な姿勢です。生徒たちは探究的な学習を実践する中で、学び方を学び、学ぶことの楽しさを学び、その大切さを知り、生涯学び続ける人へと成長していくのです。さらに学びにおいて重視しているのが「概念理解」です。例えば中学1年社会科の「あなたのことは わたしのこと」における重要概念は「グローバルな関わり」。食糧問題について日本、世界、地球と段階的に視野と思考を広げていき、世界との繋がりや先進国の責任について考えていきます。環境問題の背景やさまざまな繋がりを理解することで、自分もグローバルな関わりの中で生きているという意識が自然と芽生えていきます。このような学習により生徒たちは概念を理解し、大局的な視点を獲得していきます。

授業の例 中学3年国語 「事実」の伝え方を考える

主体的に学べる探究学習だからこそ、自分で考え、表現する力を養うことができます。また、その結果を発表しフィードバックを受けることで次の目標や課題を見つけ、自ら学ぶという姿勢が培われます。

【作品コンセプト】
生徒に三年間を大切にしてほしい。その三年間をどのように使ったのか「知ってもらえたらいいな」という思い。
【キャッチコピーのコンセプト】
「『好き』をふやすのが こんなに簡単だったなんて」 知識を広げて自分の好きなことを見出していく様子や『好き』なことをふやすこと、見つけることに対する喜びを表現。

生徒の気持ちに寄り添い
生徒と一緒に進化する学校に
年度末には、自分の学びや成長を保護者に伝える「学びの報告会」を実施。さらに中学3年では集大成として、コミュニティプロジェクトを展開しています(詳細は下)。もちろん探究的な学びは高校でも継続。基礎から応用まで幅広くサポートする総合進学コース。昨年度から新設されたプロジェクト型の学びを取り入れたILコース。以前より定評のある英語教育に特化したAEコースの3つに分かれ、将来に向けて学びを深めていきます。
近年は海外大学進学を視野に入れる生徒も見られるようになったと話す熊澤先生。「これからも生徒の気持ちに寄り添い、生徒の成長を見守りながら、マイナ―チェンジを繰り返し、生徒と共に進化できる学校を目指していきたいと考えています」と最後に話してくれました。

― コミュニティプロジェクト ―


自分の興味・関心のあることで、世の中をよくする。中学3年生が学びの集大成として1年をかけて取り組むプロジェクト活動です。ニーズ調査、行動案作成、中間発表、行動、振り返り、最終発表という流れで、設定したテーマに沿って生徒自身がアクションを起こします。

【プロジェクトの例】
・地産地消 ・救急法 ・子育て支援
・ゲーム依存 ・絶滅危惧種
・聴覚障害 ・貧困格差 ・生成AI
・ウクライナ ・発達障害
・ストロー化 ・食品ロス ・たばこ
・死刑制度 ・犬猫殺処分 ・温暖化
・同性婚 ・LGBTQ+ ・ジェンダー
・ネット依存 ・児童労働 など


※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

聖ヨゼフ学園中学校
[学校HP]https://www.st-joseph.ac.jp/high/
〒230-0016 神奈川県横浜市鶴見区東寺尾北台11-1 Tel.045-581-8808
最寄駅/
JR京浜東北線 鶴見線「鶴見駅」徒歩15分。「鶴見駅」、JRなど「菊名駅」
「新横浜駅」、東急東横線「新綱島駅」「綱島駅」から臨港バス「二本木」
徒歩3分。市営バス「東寺尾陸橋下」徒歩3分ほか。

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