私学探検隊

クリエイティブチャレンジで「考え行動する力」 を養い、発表場所もプレゼン方法も自由な探究祭

予測不可能な未来社会で活躍できる「世界標準の社会貢献ができる人物」育成を目的に、次代に必要な5つの資質を養う「文教ユニバーサルコンピテンシー」を定めた文教大学付属中学校。「発見力」「思考力」「行動力」「探究力」「表現力」という5つの力を育成する「グローバルコンピテンスプログラム」(GCP/中2~高2)と「クリエイティブチャレンジ」(CC/中1~高2)という2つの取り組みを行っています。

次代に必要な5つの力を育む GCPとCCとは

GCPは外国人講師と日本人教師のチーム・ティーチング形式で行います。原則オールイングリッシュで、グローバル社会で活躍するために必要なスキルや知識、生きる姿勢や価値観を養っていきます。「英語を学ぶ」のではなく英語でコミュニケートすることがポイント。教科横断型のテーマを取り上げるなど、英語で学ぶSTEAM教育でもあるのです。

CCは「総合的な学習/探究」の授業の一環として取り組んでいます。中1・2は地域限定の活動で自律心と社会性を学び、探究活動に向けてイロハを身につける準備期間。中3からは自律協働型探究プログラムとして「解決したい」「力になりたい」「挑戦してみたい」テーマを生徒自ら設定し、主体的な探究活動を展開していきます。

事前アンケートを基に関心のある分野ごとに学年縦割りのグループ分けをし、さらに小グループや個人の活動班に分かれていきます。

こちらは、ブースで「食糧難に備えて食べられる野草を知ろう」を発表している生徒。採取した野草を並べて説明している。

チャレンジテーマは校則などの身近な生活改善からボランティア、SDGsなど多岐に渡ります。今年度から探究・キャリア教材ツール「ENAGEED(エナジード)」を導入し、「自分で考えて動く力」を身につけるための土台作り、サポート教材として活用しています。グループ全員が書き込み・共有できるデジタル・ツール「エナジード・ギア」で情報や気づきを蓄積させ、意見交換するなどテーマの深掘りに役立てています。

CCは1年間を通した取り組みです。まず、4~6月は「探究学習に必要な考え方・意識」を学びながらテーマを定め、10~11月頃を目処に現状確認をして客観的に判断する時間を作ります。「○○大学の教授に話を聞いてみよう」「大学の講義動画を見る」など企業や大学など外部の団体と連携することでレベルアップを図ると同時に、「生徒たちができるだけ周りを巻き込むような形で探究するように意識づけしています」(入試広報の菊池想先生)。

発表場所もプレゼン方法も生徒が「考え行う」探究祭

1年をかけて取り組んだCCの成果は、毎年1月の「探究祭」の発表で締めくくります。一昨年は、プラスチックゴミの解決案として生分解性プラスチックを作った高校生グループが。昨年は、多摩川の野鳥観察に取り組んだ生徒や食べられる雑草を研究した生徒など、テーマも広がりを見せるようになっています。

ユニークなのは、探究祭の発表の仕方も場所も生徒たちに任せていること。教室でプレゼンする生徒もいればブースで話す生徒、校内のフリースペースでポスターセッションする生徒もいます。何を聞くかも生徒の自由で、興味のあるテーマを生徒自ら選択して足を運びます。CCの最大の目的は「生徒たちに考えさせ、行動させる」ことだからです。

「キャリア教育の一環でもあるCCの学びから、自分の生き方を考えたり進学先の学部学科の選択に繋げたりできるようになれば」と菊池先生。総合型選抜や学校推薦型選抜の対策とも重なり、今後は探究学習に取り組む全国の中高生が集う「エナジード・サミット」への参加も視野に入れながら、生徒たちの主体的な探究活動を活性化させていきます。

 ※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

文教大学付属中学校
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