体験を通じて、主体的に学ぶ姿勢を育む
大学の施設・授業を体験し、理科への興味を広げる
毎年夏休み期間に、日本女子大学と連携した「サマースクール」を実施している同校。大学理学部の先生が実験を中心としたプログラムを展開することで、中学生が大学の施設・設備を体験し、理科への興味を広げるきっかけとなっています。
理科教諭であり広報部主任の森田真先生はサマースクールの狙いについて「中学の授業で扱えない高度な内容や、自分たちの生活に密着した体験ができることがメリット。理系志望の生徒だけでなく多くの生徒が参加しているので、広い視野を持ってもらえれば嬉しい」と教えてくれました。
2024年は3日間にわたって開催され、中学1~2年生を中心にたくさんの生徒が参加していました。
「振り混ぜると色が変わる不思議な水を作ってみよう」のプログラムでは、水溶液の色の変化を観察することによって、分子間で電子のやり取りが行われていることを学んでいました。
参加した生徒からは、「電子の動きと色の変化の関係について完全に理解できたわけではないが、感覚としてわかってよかった」「電子や分子、原子について、わかりやすく説明してもらうことで理解が深まった」など、初めて知る概念を実験を通して体験できた、という声が挙がりました。
また、講座を通して実験を楽しむことの大切さを実感した、という生徒たち。「これまでは試験のための勉強が中心だったが、今後は実験を通して主体的に学ぶ姿勢を大切にしたい」という生徒や、「結果だけでなく過程を大切にし、自分なりの発見や工夫をしながら理解を深めていきたい」という生徒がいました。また、「楽しむことで発見があり、次につながることに気づいた」という生徒も。これからは楽しんで授業に臨みたい、と抱負を語ってくれました。
「七宝を焼こう」のプログラムでは、釉薬の特性を理解しながら実際に絵柄をつけ、作品を仕上げました。
参加生徒からは、「細かい絵柄が描きづらく、また色を乗せたときと実際の焼き上がりが違い難しかった」という声が挙がった一方、「焼き上がりを待っている間はワクワクして、思った通りの色味になると嬉しかった!」という声もあり、多くの生徒が「もう一回やりたい!」と興味を持っていました。
新たな経験から、多くの発見を見出し成長を感じた生徒たち。主体的に学ぶ姿勢がいっそう育まれたようです。
中学・高校・大学の理科教員が連携し、20年以上前から行われている。中学生向けと高校生向けのプログラムがあり、希望する生徒が参加可能。中学生は毎年100名ほど参加している。
【講座】振り混ぜると色が変わる不思議な水を作ってみよう
2~3名のグループで、水溶液の色の変化を観察。自分たちで水溶液をつくり、実際に色の変化を目の当たりにしたときには大きな歓声が上がり、実験を楽しむ様子が見られた
【講座】七宝を焼こう
七宝の色の性質を学び、実際に釉薬を使って、絵柄を描いていく。参加者全員が自分のオリジナル作品を完成させ、「もう一回やりたい!」という声も
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
日本女子大学附属中学校
[学校HP]https://www.jwu.ac.jp/jhsc/
〒214-8565 神奈川県川崎市多摩区西生田1-1-1 Tel.044-952-6705
最寄駅/
小田急小田原線「読売ランド前駅」徒歩10分。京王相模原線「京王よみうりランド駅」
「京王稲田堤駅」から小田急バス「女子大前」。