私学探検隊

生徒の自律を促し、多様性を育てる!

災害に備えた備蓄棟に十分な備蓄を確保

中高合わせて約3000名という大規模校でありながら一人ひとりの個性や力を伸ばす指導をしている桐光学園。神奈川県内屈指の進学校でなおかつサッカー部や野球部など全国レベルで活躍するクラブ活動も多く、まさに文武両道です。また、生徒のみなさんも積極的で「大学訪問授業」や「TOKO SDGs」などのオリジナルプログラムにも運営などで主体的に関わったり、昨年は多様なグローバルプログラム体験者が自ら留学の良さをアピールする「TOKOグロバーバルフェア」という企画を立ち上げたりしています。生徒のみなさんの多彩な活躍は、学校の環境にあるようです。副校長の田丸愼司先生に生徒指導やサポートについて伺いました。 「本校は進学校であることから厳しい校則の必要性はないと考え、十年ほど前から自律心を養う指導に変えました」 生徒指導歴30年、うち9年は生徒指導部長も務めてきた田丸先生。学校の安全体制についても話してくれました。 「例えば最寄り駅から学校までの通学路に街灯や防犯カメラを配し、地元町会や警察、鉄道会社と連携し、生徒の安全をさりげなく守っています。また、災害に対する準備も万全で、備蓄は東日本大震災後に建てた防災備蓄棟に保管しています。2階分のスペースに全校生徒3000人が3日間寝泊まりしても十分な量の食料、調理道具の五徳セットや毛布などを置いています」 備蓄棟の近くには水道(井戸)やプロパンガスなどの施設も整え、年に1回、生活安全委員会の生徒が実習をして使用方法を確認しているそうです。

過去に行われた「大学訪問授業」(右・谷川俊太郎氏)の様子。司会を務めたのは文藝部の部員だった。

 

200名以上いる先生が一丸となってサポート

「本校では学校生活サポートプログラムを用意し、入学後に学校生活に不安のある生徒の不安を和らげ、支えるようにしています」 このプログラムでは、ゲームやワークショップなどを通してコミュニケーションを図ります。田丸先生が印象的だった生徒さんについて話してくれました。 「卒業生ですが、ある女子は入学前、保護者の方からもコミュニケーションがうまく取れないかもしれないと相談を受けていました。しかし、生活サポートプログラムを受けたことがきっかけで徐々に積極性を育んでいき、高2では行事でリーダーに就任するまでに。大学入試では“親が決めた”大学ではなく、“自ら選んだ”志望校に合格。自ら進んでサークルを作るまでに成長してくれました。また、本校で『スポーツをやりたい』と入学してきた男子がいましたが、入学後、挫折を味わってしまいました。そんな彼を担任、クラブの顧問、スクールカウンセラーが面談をし、運動部から文化部へ転部。そして、今ではその部活で部長を務めるまでになりました」 先生の数は200名以上、多彩な人材が揃っています。 「教職員全体でチームとしてサポートしていきます。生徒一人ひとりに合った先生が必ずいるのも大規模校ならではの本校の強みです」 委員会活動、部活動にオリジナルプログラムなど主体的に活動でき、また生徒一人ひとりがやりたいことを実現できているのも、自律心を育みながらものびのびと活動できる環境を整えている学校にあるのでしょう。最後に田丸先生に抱負を伺うと、「今後も生徒たちのやりたいことをやれる学校としてサポートしていきます」と語ってくれました。

防災備蓄棟の内部。毎年春には新入生分の備蓄品(食料、水、寝袋など)が追加される。

 

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

桐光学園中学校
[学校HP]https://www.toko.ed.jp
〒215-8555 神奈川県川崎市麻生区栗木3-12-1 Tel.044-987-0519
最寄駅/
小田急多摩線「栗平駅」徒歩12分。

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