私学探検隊

東京農大から受け継ぐ伝統の「実学教育」、そして、「国際教育」で生き抜く力を養う

味噌造りにヒラメの養殖。
独自の実学教育を実践
母体となる東京農業大学は「実学主義」で知られる日本で最初の農業大学。埼玉県にある東京農業大学第三高等学校附属は、この「実学主義」を受け継ぎながら「グローバル化」にも積極的に取り組み、「STEAM教育」※をベースにした文理融合の学習を通して困難な時代を生き抜く力を養っています。中2の学年主任で英語科の北田啓先生に「実学教育」と「国際教育」について伺いました。
「実学教育ではダイズの栽培から味噌造りまで行う醸造体験を中1で、中2ではヒラメの養殖体験を行います。そして、中学の集大成として、中3では北海道へ体験型修学旅行が予定されています」
北田先生が担当する中2がいままさに養殖体験を行っている最中です。
「ヒラメは5月に学校にやってきて、各クラスに1匹ずつ渡しました。全員が当番でエサをあげたり、水槽の掃除をしたりして世話をし、日々の記録をつけています」
自分たちで大切に育てたヒラメは2学期末に食べることに。「ヒラメの養殖体験では命をいただくことを通して、“命の大切さ”も学びます」
醸造体験では農大、養殖体験ではNPO日本養殖振興会といったプロのサポートも受けます。
また今年は「川越醤油蔵」への見学などフィールドラーニングの機会も増えているとか。理系だけでなく文系の教養も実学で深めています。

英語圏以外の先生との交流で
コミュニケーション力も養う
「国際教育」では、まず華道や百人一首など自分たちの国の伝統や文化を学び、日本人としての誇りをもちます。また、英語とコミュニケーション力にも力を入れています。
中1は校内で行われる『イングリッシュ・ワークショップ』。先生はイギリスやケニア、フィリピン、コンゴ、オーストラリア、シンガポールからの留学生で、様々な国の人とのコミュニケーションを楽しみました。
中2の夏休みに行われる2泊3日の『グローバル・イングリッシュ・キャンプ』。先生も中1の時と同じく多国籍。英語を共通語とし、各国の文化や伝統について学び、最後は学んだことをグループで発表します。
「中1も中2も、様々な国の留学生や先生と話すことで興味や関心の幅を広げ、真の国際交流や国際感覚を体感し、身につけていきます」
実学教育と国際教育、どちらも体験を重視しています。

実学教育

醸造体験(中1)
味噌になるダイズは学校の屋上で種蒔きから栽培。このほか鉢植えにし、肥料を変えるなど異なる環境で実験・観察用のダイズも栽培している。

養殖体験(中2)

一つの水槽に1匹のヒラメ。エサを与えようとすると、水面近くまで近づいてくるほど慣れるのだとか。水産学の専門家の先生からの講義もある。また、光をあてることが成長に影響するかどうかの実験も行う。

体験型修学旅行(中3)
知床半島を含む北海道道東へ。サケやマスの遡上を観察し、水産加工場では地元漁師の指導のもと新巻鮭作りに挑戦。また、アイヌの歴史や文化を学ぶ機会も。文理融合の学びを行う同校ならではの修学旅行だ。

国際教育

グローバル・イングリッシュ・キャンプ(中2)

外国人の先生は生徒10名あたり1名の割合。欧米をはじめアジアやアフリカなど様々なバックグラウンドをもつ先生方。楽しみながら多様な文化や価値観にふれることができることが大きな特徴だ。

  • =STEAM教育:SはScience(サイエンス)、TはTechnology(技術)、EはEngineering(工学)、AはArt(アート)、MはMathematics(数学)。


※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

東京農業大学第三高等学校附属中学校
[学校HP]https://www.nodai-3-h.ed.jp
〒355-0005 埼玉県東松山市大字松山1400-1 Tel.0493-24-4611
最寄駅/
スクールバス:西武新宿線「本川越駅」、東武東上線「東松山駅」、JR高崎線「上尾駅」「鴻巣駅」「吹上駅」、JR高崎線・秩父鉄道「熊谷駅」、秩父鉄道「行田市駅」からあり。

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