片山浄見理事長

片山学園中学校・高等学校は富山県の学生寮がある中高一貫校で、地元だけではなく全国から意欲的な生徒が入学しています。開校して20年ですが、毎年東京大学・国公立医学部をはじめとした難関大学に多数の合格者を輩出しています。令和5年度入試も東京大学や2年連続で京都大学医学部、その他難関の国公立・私立大学に多数の合格者を輩出しています。
設立母体が学習塾ということもあり、生徒を第一志望の大学に現役で進学させることに特に力を入れています。併せて、10年後、20年後を見据え、社会で活躍するために必要な資質を養う教育を実践しようと、中高一貫ならではの時間的なゆとりを生かしてさまざまな教育活動を実践しています。

納得いくまでとことん実験

平日は1コマ50分間の授業が7限まであり、さらに月1回の土曜授業では定期テスト前の集中講義、中学校全学年対象の英単語・計算・漢字コンテストを実施しています。特に英語・数学・国語は公立校の1・5倍の時間数を確保しており、授業の進度は公立校と比較して早いですが、基礎学力の定着を図るとともに応用力を磨くことを意識した授業を展開しています。また、理科の授業は授業時数の1/2以上を実験に費やし、身近にある“なぜ・不思議”について、体験をもとに学ぶことを大切にしています。

現在、生徒は一人一台のiPadを持っており、授業や調べ学習のほか、部活動や学校行事などさまざまな場面で活用しています。たとえば高校生の国語の授業では、夏目漱石の『こころ』を題材にグループで演出・演技に挑戦し、それを撮影して発表します。読むだけではなく、実際に演出や演技をすることで、場面の描写や登場人物の心情などを理解し、議論をするところまで学びを深めていくのが狙いです。デジタル媒体と紙媒体を授業の内容によって効果的に使い分け、併用することで、学習意欲や興味関心、集中力や理解度を高めることにつなげています。

休日にホストファミリーと一緒に

英語教育にも力を入れており、外国人教師によるオールイングリッシュ授業、オンライン英会話を導入しています。高校1年次には全員でイギリスへ語学研修に行き、身につけた英語力を試すと同時に、異文化に触れて視野を広げる機会も設け、ホームステイを通してイギリスの文化に触れながら充実した時間を過ごしています。その他にオーストラリアの提携校への短期留学、スイスへの短期留学といったプログラム（ともに希望制）も用意しています。

「つるぎ寮」（男子）と「さくら寮」（女子）の二つの寮では、現在は約100名が生活しています。寮はすべて個室で、ベッドや学習机、クローゼットが備え付けられています。学校と同じ敷地にあるため、通学にかかる時間を有効に使えます。毎日2時間の学習時間があり、中学生は集団学習を実施しています。母体である富山育英センターの講師や医学部に進学した卒業生がチューターを務め、質問などに対応します。さらに、定期テスト直前の週末には、特別勉強会が実施され仲間と切磋琢磨している様子がうかがえます。その他、遠足や、ショッピングバスツアー、映画観賞会など楽しい寮行事もたくさん行っています。

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