私学探検隊

多彩なグローバル教育を充実させるネイティブ教員の活躍 海外大学への進学希望も増加

自己実現を目指すための
4つの柱
「学問の修得を通して自己実現をめざし、人類・社会に役立つ人材づくりをする」を建学の精神に掲げる実践学園。教育理念として「豊かな人間味のある、真のグローバル人材の育成」を置き、生徒が一生学び続ける力を養うために、「コミュニケーションデザイン教育」「リベラルアーツ&サイエンス教育」「グローバル教育」「学習指導体制」の4つを柱に多様な学びを提供しています。

英語は相互理解のツール
使いこなせるのが大切
同校の「グローバル教育」では、国内外での研修を通じて、日本の伝統文化や異文化への理解を深めます。中学1年では浅草での校外授業、中学2年では鎌倉や奈良・京都での修学旅行、中学3年ではブリティッシュヒルズ(福島)での宿泊研修やニュージーランドでの語学研修に参加。高校2年ではハワイでの修学旅行など、多彩な留学プログラムを通じて視野を広げます。
さらに同校の中高一貫コースには、「一般クラス」と「リベラルアーツ&サイエンス(LA&S)クラス」があり、6年間を通して一貫した学びが提供されます。特に、2022年度に新設された「LA&Sクラス」は少人数制で、国語以外の主要教科をオールイングリッシュで行い、国際的な視野とコミュニケーション力を養うことを目指しています。
アドミッション・総務部長の倉田誠治先生は、「本校のグローバル教育は、単に英語ができるようになることを目的としているわけではありません。日本のことをしっかり理解した上で、他国の文化や価値観も尊重できる、本当の意味での国際人を育てることが目標です。語学を一つのツールとして習得する過程で、グローバル社会で通用する幅広い見識や考え方を養うことも大切にしています」と語ります。

インタビューに応えてくれたマイケルトンプキンス先生。
1995年に来日。流ちょうな日本語を話す。

異文化を日常に感じる
ネイティブ教員の役割
多彩なグローバル教育のメニューを支えるのが、カナダ、スペイン、アメリカ、イギリス出身の常勤10名のネイティブの先生たちです。英語を教えるだけでなく、海外の文化を生徒に体感させてくれます。それぞれが持つユニークなキャラクターも人気。生徒たちは、英語で話すことへの抵抗感が薄れ、自然と英語や異文化に触れる時間を楽しんでいます。「こんな考え方もあるんだ!」と生徒が気づかされる場面も多いのが特徴。親しみやすい先生たちがいることで、どんどん質問ができ、生徒の成長を後押ししてくれる環境が整っています。

LA&Sクラスで中学2年の担任を務める、グローバル教育部のマイケルトンプキンス先生にお話をうかがいました。
「本校では、外国人教員が担任、日本人教員が副担任として一緒にクラスを支えています。英語を話せる日本人教員が多いのも本校の強み。教員たちは日々話し合い、チームワークを大切にしながら生徒に接しています」
授業では、社会科を担当します。日本語の教科書をもとに、マイケル先生がオリジナルの英語教材を作成。「徳川家康は将軍になれたのに、なぜ他の将軍はなれなかったのか」などを問いかけます。カナダ出身のマイケル先生から歴史を学ぶことで、生徒たちは日本を超えた世界目線で物事を考えられるようになり、グローバルな視点へとつながっていきます。マイケル先生は、「まだ中学生ですから、完璧に理解しなくてもいいんです。『なるほど、『そういうことか』と理解する瞬間が積み重なれば、視点が広がっていきます」と、生徒たちの成長を見守っています。
マイケル先生が大切にするのは「エンパシー」、相手の気持ちや立場に寄り添う力です。多様なバックグラウンドを持つ生徒たちが集まるクラスには、海外で育った生徒や異なる文化をルーツに持つ生徒もいます。エンパシーを通して相手を理解し、柔軟なコミュニケーションを心がけることで、異なる視点を受け入れる姿勢が育まれます。こうした真の理解が、グローバル教育の土台として重要だとマイケル先生は考えています。

アメリカトップのボーディングスクールの教員から研修を受け、本格的なハークネスメソッド式授業に取り組んでいます。

「海外大学への進学を希望する生徒の進路相談にも力を入れています。志望理由書の作成や面接練習だけでなく、それぞれの教員が現地のリアルな情報も提供し、ネットでは得られない生の情報を伝えています」。サポートの成果もあり、ここ2年連続で奨学金を獲得し、アメリカの大学に進学した生徒もいます。近年海外大学への進学希望者も増えています。夏休みや冬休みにはオンライン英会話教室も実施。休みの間でも生徒たちはネイティブの先生と気軽にアクセスできます。
「留学先で異文化に入り、自分がマイノリティーの立場を経験することで、生徒たちは日本の外から自分自身を見つめ直し、強みや弱みを意識できるようになります。その結果、会話もI don’t knowやYes/Noだけでなく、Yes, but~といった深い表現ができるようになっていきます。ぜひ、私たちと一緒に学び、成長していきましょう」とマイケル先生は笑顔で話してくれました。

ネイティブ教員の役割

朝読書の間に英会話レッスン

朝読書の時間に英会話の練習をします。ネイティブの先生が生徒のレベルに合わせて会話することができます。また、2~3人のグループでディスカッションを行うこともあり、より深い対話ができるよう工夫して取り組んでいます。

英語でホームルーム&授業

LA&Sのホームルームではネイティブの先生が英語で連絡事項や授業内容を伝え、ペーパーワークが必要な時は日本人の担任の先生が進めるなど、役割分担をしています。授業は、国語以外の主要教科を英語で実施。日本語がわかるネイティブ教員も多く、日本人教員もサポートするので理解が深まります。

海外研修・留学でのサポート

留学先で生徒をサポート
するマイケル先生

ニュージーランド留学に引率したマリア先生(前列右)

「ネイティブの先生方は、留学や研修の出発前の準備から協力してくださるだけでなく、海外研修中も引率に加わり、現地でのやり取りをサポートしてくれます。生徒たちは普段から交流している先生が現地にいてくれるので、安心して現地での生活を楽しめます」(倉田先生)

FOOD FRIENDS FESTIVAL(教員イベント)

コロナ禍で中断していた先生向けのイベントが再開され、年3回開催されています。今回のテーマはハロウィン。調理室はにぎやかな雰囲気とお菓子の甘い香りに包まれて会話も弾みました。次回はクリスマスの予定です。「かぼちゃのマフィンを作りました。みなさん喜んでくれてよかった」(マリア先生)、「陽気な感じが楽しいですね」(近藤先生)、「お菓子がおいしいです(笑)これからもやりたい」(ジェフ先生)


※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

実践学園中学校
[学校HP]https://www.jissengakuen-h.ed.jp/
〒164-0011 東京都中野区中央2-34-2 Tel.03-3371-5268
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