私学探検隊

2025年度より新コース制を導入。制服リニューアルKASEIから新しいSEKAIへ

未来を創造し、世界で輝く
女性を育てる伝統校
東京家政大学附属女子中学校・高等学校は、今年度で創立143年目となる女子教育の伝統校です。同校は建学の精神「自主自律」を目標に、3つの生活信条「愛情・勤勉・聡明」の実践により未来を創造し、世界で輝く女性を育成しています。附属校は大学と同じ敷地内にあり、広大なキャンパスで図書館など大学の施設も利用しながら有意義な6年間を過ごすことができます。多彩な学部学科を有する東京家政大学へ内部進学をする生徒もいる一方で、国公立、早慶など他大学への進学を希望する生徒にも手厚い指導を行っています。同校は来年度から「KASEIから新しいSEKAIへ」を合言葉に学校改革を行います。その取り組みについて、中学校長の賞雅技子(たかまさあやこ)先生、国際教育担当の岩川直子先生(英語)、中2主任で探究教育などを担当する根岸一真先生(国語)にお話を伺いました。

「本校は大学附属校の強みを生かし、東京家政大学との中高大連携行事や授業を多く取り入れています。例えば、中3~高2の生徒を対象に家政大体験月間を設け、大学の先生による講座を受講します。健康科学部のある狭山キャンパスまで出向く生徒もいます」と賞雅先生。根岸先生は、「家政大の造形表現学科と連携し、学科の先生や学生に教わりながらマーブル模様の染色を行い、染色した布でトートバッグ作りをしたことがあります」と大学附属校ならではの取り組みを話してくれました。

家政大造形表現学科の先生や学生に教わり、マーブル模様の染色に取り組む生徒たち

賞雅技子中学校長(右)とマッセイ大学国際交流部エグゼクティブディレクターのクリストファー・カーヴィさん

語学研修から海外大進学まで
海外プログラムを拡充
同校では国際教育に力を入れており、ネイティブの先生方と関わる機会が多いことも特徴です。希望者は中3から海外研修プログラムに参加することができます。「KASEIから新しいSEKAIへ」の「SEKAI」には海外へ羽ばたくという意味も込められています。「本校の海外プログラムの中で、特に高1・高2対象のニュージーランド・パーマストンノースにあるマッセイ大学(国立)で学ぶ3週間の夏期語学研修は生徒たちに人気があります」と岩川先生。マッセイ大学は東京家政大学と親交があり、語学研修では附属校の生徒のために用意された英語の授業を受け、ホームステイを体験しながら多文化社会への理解を深めます。また、同校とは高校卒業後にマッセイ大学に進学できる連携協定を正式に取り交わしています。マッセイ大学は農業系、獣医系の学科もあることが特徴で、経済、航空、教育学など多くの学部を持つ総合大学です。語学研修では同大学が管理する野鳥の保護センターに訪問しました。同じニュージーランドのオークランドにある公立中高一貫校で7~9月の10週間学ぶターム留学は中3の生徒が対象です。各国からの留学生との出会いもあり、多様な授業が受けられます。このほか高校生向けにはオーストラリア、ニュージーランドのいずれかを選択できるターム留学もあります。高2を対象としたカナダ長期留学プログラムは1年間、ホームステイをしながら現地校で学びます。帰国後は元の学年に戻ることができます。さらに「本校は『UPAS』という海外大学進学協定校推薦制度にも加盟しており、アメリカ、カナダを中心とした欧米の提携校に高校3年間の成績で出願できます。日本の大学との併願も可能です。今後もグローバル教育に力を入れ、海外プログラムを拡充していきたいと考えています」と岩川先生は話してくれました。

マッセイ大学で行われたニュージーランド夏期語学研修

ピザのキャッチコピーなどについて話し合う生徒たち

教科横断型授業で
クリエイティブに学ぶ
教科横断型の「クリエイティブラーニング」を取り入れていることも同校の特徴です。「中学では大学の造形表現学科にあるピザ窯を借りて、みんなでピザを焼くという取り組みを計画中です。ただ調理をするだけでなく、国語ではピザを商品に見立ててキャッチコピーを考える、美術ではロゴを作る、理科では素材の天然酵母を作ってみるというように複数の教科で連携し、楽しい中でも学びの要素を取り入れています。このほかにも美術で理科の元素記号の持つ意味やイメージを箱の中で表現する『ボックスアート』を制作し、文化祭で展示しています。このように教科書の学びを机上で学ぶだけではなく、社会と結びつけ、広い視野で物事を見ることのできる人に育ってほしいという思いから、クリエイティブラーニングに取り組んでいます」と根岸先生。この取り組みには、後述の高校コース名のひとつにもなっている「クリエイティブラーニング」を中学の段階から取り入れることにより、クリエイティブで広い視野を持つ女性を育てたい、偏差値では測れない創造性を育てたいという同校の思いが込められています。「本校ならではの視点で生活の中の身近な事柄を課題に進化させ、学びで創造性を養っていけたら」と賞雅先生も話してくれました。

新制服は生徒たちの意見も取り入れてリニューアル

2025年から新コース制を導入
制服もリニューアル
同校では2025年度から高校で新コース制を導入。制服もリニューアルします。「高校のコースは国公立大、難関私大への現役合格を目標とするSA(スーパーアドバンスト)コースと、東京家政大、難関・中堅私大への進学を目指すCL(クリエイティブラーニング)コースに分かれます。さらに、後者は難関私立大への現役合格を目指すCAクラスと内部進学を目指すTKUクラスに分かれています。外部受験、内部進学ともに、より多様な進路実現に向け、柔軟に対応できる体制となります。東京家政大学は家政学部、栄養学部、児童学部、人文学部、健康科学部、子ども支援学部と6つの学部を有しており、国家資格の合格率が高いことも特徴です。本校では学部学科にもよりますが、東京家政大学の内部推薦資格を保持したまま他大受験することも可能です」(賞雅先生)
さらに、制服もリニューアルし、「伝統」「気品」を大切にしつつ、機能性を高め、ジェンダーレスにも対応した新デザインとなります。「生徒によるプロジェクトチームを立ち上げ、スカートのデザインを増やし、スラックスのデザインもリニューアルしました。式典などでは正装を着用しますが、普段の学校生活ではスカートのデザインを選ぶなど、生徒の好みでコーディネイトが可能です」と賞雅先生。来年度から新しく生まれ変わる同校に親子で一度足を運んでみてはいかがでしょうか。



※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

東京家政大学附属女子中学校
[学校HP]https://www.tokyo-kasei.ed.jp
〒173-8602 東京都板橋区加賀1-18-1 Tel.03-3961-0748
最寄駅/
JR埼京線「十条駅」徒歩5分。都営三田線「新板橋駅」徒歩12分。JR京浜東北線「東十条駅」徒歩13分。東武東上線「下板橋駅」徒歩15分。JRなど「王子駅」からバス8分「区境」徒歩1分。

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