世界標準の教育プログラム「言語技術」を学んで、異文化をポジティブに受け入れられる人になろう。
森村学園では、グローバル社会をたくましく生き抜く力を養うために、2つのプログラムを設けています。1つは「スキル習得プログラム(言語技術教育)」。もう1つは、習得したスキルを活用する「異文化体験プログラム(海外研修等)」です。
グローバルコミュニケーションの下地をつくる言語技術教育
中等部では3年間にわたり週1時間、「言語技術」という授業を行っています。欧米をはじめとする諸外国の母語教育「ランゲージアーツ(Language Arts)」と言われるもので、さまざまなプログラムを通じて、読む・書く・聞く・話すという4技能がバランスよく伸びる指導を行い「論理的思考(物事を構造的にとらえる力)」「批判的思考(分析し解釈できる力)」「鑑賞(教養をもとに批評する力)」を体系的に養います。
「なぜ、この授業を取り入れたかというと、日本人と海外の人々とではコミュニケーションスタイルが異なり、世界標準とかけ離れているからです。日本人は、友達と映画を見て、自分の『よかった』という思いに相手が共感すると安心しますが、『よかったシーンはどこ?』『なぜ、よかったと感じたの?』と掘り下げて聞かれると返答に困ってしまいます。海外の人々にとって、こうした聞き方は相手への関心を示すものであり、より深く理解したいという気持ちの表れですが、私たち日本人は問い詰められているように感じてしまいます。この壁を乗り越えないかぎり、いくら英語ができても世界の人々と対等に議論できないばかりか、コミュニケーションも取れないのではないかと考え、本校では言語技術教育に着目しました。人は皆、異なる意見や考えをもっています。その意見や考えは客観的根拠を示してこそ自分のものと見なされます。その自覚を促し、相手が理解しやすい組み立て方を習得するのが『言語技術』の授業なのです」(小澤宗夫先生/入試広報部長・英語科)
授業は、もっともシンプルなコミュニケーションである「問答」から入ります。「あなたは○○が好きですか」という問いをきっかけに、世界標準のパラグラフ(主題文+展開文+まとめ文)で意見を述べる訓練をします。
「『問答ゲーム』を体験すると、とっさに答えは出たとしても、理由が出にくいことに気づきます。それは、私たちの母語教育の中で『理由づけをする』というくせがついていないからでしょう。問答以外にもさまざまな訓練方法があり、少しずつ難度を上げながら繰り返し訓練することにより、世界で通用するコミュニケーションスキルが身につくとともに、小論文のような筋道立てた文章を書くことも苦にならなくなります」
身につけたスキルを活かせる「異文化体験プログラム」
コミュニケーションスキルは、活用してこそ価値を実感できます。絶好の機会となる海外研修は「ニュージーランド修学旅行」をはじめ、「オーストラリア語学研修」(希望制)や、約3ヶ月間、現地の学校でともに学ぶ「ターム留学」(選抜制/留学奨励金の支給あり)を実施しています。また、一般教科の授業を英語で行う「放課後イマージョンプログラム」(週1回)も2年目を迎え、ディスカッション形式に発展しています。
言語技術の取り組み例
<問答ゲーム>
「あなたは花火を見ることが好きですか」などの問いかけにより、自分を客観視し、明確な根拠をもとに意見を組み立てる力を養います。
<空間配列の説明>
国旗などを、言葉だけで説明することにより、論理的、客観的に事象を分析して、説明する力を養います。
<再話>
物語を2度読む間にメモを取り、読み終わったら手元のメモと記憶を頼りに物語を再生することにより、集中力を高めて注意深く話を聞く力、メモを取る力、物語を細部にわたり構造的にとらえる力などを養います。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
森村学園中等部高等部
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