私学探検隊

新図書館「清話書林」、海外の大学での研修導入……施設もグローバル教育もさらに進化!

「話せる」がコンセプトの新図書館が生徒の新定番に

新図書館「清話書林」

新しい図書館は会話ができるフロアと、勉強・読書が中心のフロアが分かれている。スポーツ雑誌が増え、運動部の会議もフリースペースで行われることが増えた

昨年6月に図書館を新築した浅野中学校。1年が経ち、どんな使われ方をしているのかを伺いました。図書館運営委員長・グローバル化推進委員長の宮坂武志先生によると、「新しい図書館は、会話ができることを重視しました」とのこと。図書館1階にはフリースペースを広く取り、対面式のテーブルや電子黒板を兼ねたプロジェクターを設置している点が特徴です。この場所で調べ学習を行ったり、プロジェクターを使用しての授業や、講座を開催したりします。「図書館というと本を借りたり、一人静かに勉強をしたりといったイメージが強いと思いますが、このスペースはもっと生徒が自由に話し合えるような、アクティブ・ラーニングを意識した造りになっています」と宮坂先生。クラブ活動の打ち合わせなどもこの図書館で行われるようになり、結果として以前よりも来館者数が倍に伸びたそうです。
一方で2階には学習・閲覧スペースが用意され、高校生を中心に利用されています。文庫や新書はアカデミックなものが中心。これに加えて専門書も充実させ、大学や将来を意識するきっかけになってくれたら、という先生や司書さんたちの想いで選ばれています。ちなみに壁や床にシンプルな色を配したのも「本の背表紙が自然と目に飛び込んでくるようにしたかった」という狙いもあります。

スタンフォード大学で行う海外研修もスタート

図書館以外にももう1つ、浅野高校で新たな動きがありました。それはグローバル教育への取り組みです。これまでは進学校にふさわしい授業中心の語学教育を行ってきましたが、それに加えて昨年度から海外研修を導入。スタンフォード大学で行う、1週間のリーダー養成プログラムに高校1年生と2年生の約20名が参加しました。このプログラムは、もともと社会人や大学生を対象にしたレベルの高いもので、単なる語学研修では終わらず、創造性を育むトレーニングや研究室見学など、内容の濃さが特徴です。「トップレベルの研修を導入できたので、今後はそこに至るまでの過程を埋めるために、さまざまなプログラムを用意していきたいと思います」と宮坂先生。その第1弾として行われるのが、エンパワーメントプログラムです。これはカリフォルニア系列の大学で学ぶ学生を招き、生徒とチームを組んでさまざまな課題に取り組むというもの。英語力だけでなく議論や企画する力といった部分も伸ばしていきます。また、ネットでの語学学習を取り入れたほか、ネイティブの先生の数を増やして少人数での授業を行うなど、さまざまな取り組みに挑んでいます。
これまで「受験に強い進学校」というイメージが強かった浅野中学校ですが、それに加えて、未知の分野に果敢に挑戦する、これからの時代に即した人材育成にも力を入れるようになったと感じました。

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

浅野中学校
[学校HP]http://www.asano.ed.jp/
〒221-0012 神奈川県横浜市神奈川区子安台1-3-1
☎ 045-421-3281
最寄駅/JR京浜東北線「新子安駅」・京急本線「京急新子安駅」徒歩8分。