英語教育を強化したカリキュラムがスタート。来年には「英語入試」も実施!
オールイングリッシュによるイマージョン授業
駒込は、天台宗の開祖・最澄の「一隅を照らす」という言葉を建学の精神とした仏教校で、今年創立333年を迎える伝統校です。そんな同校が、この春から「国際理解教育」に関する「改革」を次々とスタートさせました。副教頭で国際部長の久保昌央先生に、お話を伺いました。
「本校における『国際理解教育』とは、まずは日本人としてのアイデンティティーや日本文化を再考し、それについてしっかり意見をもつことです。同時に『外を見るべきである』とも考えています」(久保先生)
「外を見ること」、つまり、世界を知る道具となるのが『英語』です。そのため、英語のカリキュラムを強化。その一つに、今年入学した中1から始まった、英語の復習を英語で行うイマージョン授業があります。
中1の英語は週7時間ありますが、そのうち6時間は、ネイティブによる少人数での英会話の授業や教科書に基づいた授業で、残りの1時間でオールイングリッシュによる復習(イマージョン授業)を行います。
「イマージョン授業は、日本人の先生が英語で授業を進行します。また、1時間のうち半分は、ゲーム感覚で曜日を覚えたり、英語でインタビューし合うなど、ユニークな内容となっています」(久保先生)
同校には、小学生から塾で英語を学ぶなどして英検2級をもっている生徒も入学してくることもあり、生徒たちの英語力はそれぞれ異なるのだとか。しかし、生徒が自主的に話し、発言する機会があるイマージョン授業は、英語のレベルが高い生徒にも、それ以外の生徒にとっても、双方に良い効果があるのだそうです。
「英語のレベルの高い生徒が先生役になり、ほかの生徒に教えるといったこともあり、レベルの高い生徒は『教える』ことで『学び』ます。一方、多くの生徒は、英語を使って授業をするという日本人の先生の背中を見ることで、学ぶことに意欲的になります」(久保先生)
「セブ島語学研修」で徹底的に英語を学ぶ!
さらに、今年度急きょ実施が決まったものに「セブ島語学研修」(中3希望者・短期留学)があります。
「語学学校が経営する宿泊施設に滞在し、ネイティブの先生によるマンツーマンの指導で英語漬けになってもらいます。当初、今の中1が中3になったときに行う予定でしたが、中2・中3の保護者の方からの要望や反応が大きく、本年度の中3から行うことになりました」(久保先生)
フィリピンで語学研修を行う理由について、久保先生は「本校にはフィリピン出身の先生がいますが、概してフィリピンには、欧米の大学で語学だけでなく専門分野を学んだ優秀な先生が多いのです。たとえば、医学を学んだ先生の場合、医療についての話も聞けるなどの利点もあります」と言います。アジア・太平洋地域を国際理解教育の基本としている同校。セブ島での語学留学は、非常に意味があるものなのです。
「英語入試」実施で教室の中からの国際化をめざす
さらに、来年度の入試から「英語入試」が実施されます。これは入試科目の一つとして「英語」を選択できるというもので、英検5級から英検3級のレベルの出題を想定。もちろん、帰国生の受験も可能です。
「入学後は、中3で英検準2級、高3で英検準1級に合格できるレベルへと導き、国際社会で活躍できる人材を育成していきます」(久保先生)
来年度から高校では、国際的に通用する大学入学資格、IB(インターナショナル・バカロレア)的要素を取り入れた「国際教養コース」がスタートするなど、グローバルな世界を見据えた教育を行う同校。
「英語入試を行うことで、教室の中から学内の国際化を図っていきます」(久保先生)
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
駒込中学校
[学校HP]http://www.komagome.ed.jp/
〒113-0022 東京都文京区千駄木5-6-25
☎ 03-3828-4141
最寄駅/メトロ南北線「本駒込駅」徒歩5分。メトロ千代田線「千駄木駅」・都営三田線「白山駅」徒歩7分。JRなど「池袋駅」「巣鴨駅」「駒込駅」・JR「田端駅」ほかからバスあり。