将来必要となる力を養う『R−プログラム』と5教科の特長
将来社会で必要となる力を養うR―プログラム
自分の意思で積極的に行動できる人の育成を目指し、2013年度から取り組んでいるのが『R―プログラム』。朝のショート・ホームルーム(以下、SHR)の時間やロング・ホームルーム(以下、LHR)の時間を活用して、社会に出たときに必要となる「Research(自ら進んで調べる力:問題発見・情報収集力)」「Read(主張や要点を読み取る力:読解力)」「Report(意思や結果を正確に伝える力:発信力)」の3つの“R”の力を養う取り組みを行っています。
取り組みは、①コラムリーディング・スピーチ・ディスカッション・ディベート、②読書ノート&リーディングマラソン、③キャリアデザインプログラム、の大きく3つに分けられます。これらを通じて、将来の希望進路を見つけると共に、社会で活躍するために必要となる「問題発見・情報収集力」「読解力」「発信力」を養います。
Point① コラムリーディング・スピーチ・ディスカッション・ディベート
朝のSHRやLHRの時間を活用して取り組み、要約力や文章力、発信力などを養います。
Point② 読書ノート&リーディングマラソン
『読書ノート』は中学生に配布しているノートで、毎日の読書の記録をとります。書名やページ量のほかに感想記入欄も設けており、「考えながら読む」習慣をつける効果を期待しています。『リーディングマラソン』は、1年間を3期に分け、クラス対抗で読書量を競う取り組みです。
読書量の多い生徒は、1学期だけで約27,000ページも読んでいます。これらの取り組みで、読むスピードや読解力がつきます。
Point③ キャリアデザインプログラム
将来の目標を発見させ、その実現に向けた進路を考えさせるプログラム。中学では主に将来の目標を発見させるために、「仕事・職業・社会」への理解を深めます。高校では主に目標実現のための進路を考えさせます。
『R―プログラム』で培った力が教科学習へ与える効果
『R―プログラム』で培った「問題発見力」「読解力」「発信力」は、教科の学習にも良い影響を与えています。「国語では、生徒同士で議論したり、自分の意見を発表したりする機会が多くありますが、1分間スピーチに取り組んでいたおかげで、気後れすることなく自分の意見を発表しています」と国語科主任の竹内先生。英語科で中学教頭の島村先生も「英語でスピーチする時でも、人前に出ることへの抵抗感がなく発表しています。長文を読むことも以前より意欲的に取り組みます」とのこと。社会科の三浦先生も「コラムリーディングと1分間スピーチに取り組んでいたおかげで、自分の興味のあるニュースを早く選ぶことができ、10分間のスピーチも苦にしていません」とお話してくださいました。数学や理科でも文章問題への取り組み方が変わったそうです。『R―プログラム』で培われる力を土台として、より質の高い授業が行えるようになっています。
■立正大付立正の5教科の特長
『R−プログラム』で養う3つの力を土台として、各教科で質の高い授業を実践しています。理科と社会では合教科で授業を行ったりするなど新しい大学入試の対応にも励んでいます。
計算力の強化を目指す数学
「解けるおもしろさ、解ける力」を身につけさせることを数学科の基本理念として掲げ、計算力の強化を目指しています。今年度から毎週1回、中学生を対象として「計算特訓テスト」を実施しています。合格できなかった生徒には中学の教員がフォローし、分からない状態の生徒がいないようにしています。今まで数学を苦手にしていた生徒が「合格したい!」と思うようになり、主体的に学習に取り組み、計算力が身についてきました。
また、中2・3の希望者を対象として、夏季休暇中に8日間の特別講習を行っています。中2・3合同で実施するため、中2は先輩に近づきたいという想いが生まれ、中3は後輩には負けないという想いが生まれ、互いに刺激し合っています。高校入試レベルの問題に積極的に取り組むため、高いレベルの計算力が身につきます。今後は、高2・3合同でも実施しようと考えています。
Speaking, Listeningを養う英語
英語科では「聞く・話す・読む・書く」の4技能の育成を目指しています。その中でも、「聞く・話す」に重点を置いた英語教育が進行中です。その一つ目は、中2・3「英会話授業」の充実です。生徒が主体的に自分の興味のあるテーマを選択し、それについて英語でスピーチします。そのスピーチの様子は立正祭(文化祭)で一般公開するため、生徒たちも一生懸命取り組みます。これにより、人前で英語を話すことへの自信が生まれ、Speakingの力がついてきています。
二つ目は、ICTの活用です。PCルームやタブレットを活用し、英検等の資格対策を行っています。英検対策用のアプリやリスニング対策のソフトで、英語をゲーム感覚で楽しく学びます。生徒は主体的に学習に取り組み、Listeningの力も着実についてきています。
三つ目は、身につけた英語を活用する企画を増やすために、現在のアメリカ・イギリスの語学研修に加え、国内・海外での語学研修を充実できるよう検討しています。
論理的思考力を養う国語
本校では30年以上前から言葉の働きや文法について細かく指導し、「論理的思考力」の育成に力を注いでいます。それをさらに強化していくために、今年度から中学で『論理エンジン』を導入しました。中1では週1時間、中2・3では週2時間で『論理エンジン』の授業を行っています。生徒は言葉に対する興味・関心が増し、文章を書いたり発言したりする際の言葉の選び方に気をつけるようになってきています。
また、教科書を使用した授業においても、先生から生徒への一方向的な授業ではなく、生徒が自分の意見を考え、議論・発表できる機会を多く設けています。『論理エンジン』や「R-プログラム」との相乗効果を生み、質の高い意見が出てきていま
発信力の強化を目指す社会
社会科では、自分の意見を相手に分かりやすく伝える「発信力」の強化を目指しています。高3の「ニュース解説講座」では、生徒が興味のあるニュースを選び、それについてのレポートを書き、10分間のプレゼンテーションを行っています。また、ディベートにも取り組んでおり、「自分が知っていることを、知らない人に対してどう伝えるか」を意識するようになったり、自分とは異なる考え方を理解したりする良い機会になっています。こういったことを普段から取り組むことで、大学入試の面接や小論文の対策にもつながります。
他にも、授業では地図帳や年表、DVD・ビデオなどの映像資料などを積極的に活用し、生徒の興味を引き出すよう工夫しています。たとえば、地図帳からIC工場が海沿いに多くあることに気づかせ、「なぜそうなっているのか」という疑問を考えさせることで、原理を学ばせています。
科学的思考力を養う理科
理科では、知識はもちろん科学的思考力の育成を目指しています。そのためには、まず理科に興味を持ってもらうことが必要です。中1では生徒が目に見える、想像しやすいものから学習できるよう、生物・地学から学習しています。中2からは、中1の数学で身につけた計算力を活かし、物理・化学を学び、つまずきが少なくなるような配慮をしています。その結果、中3の職場体験では、理系の企業に興味を持つ生徒が増え、理科への興味・関心が少しずつ高まってきています。
また、タブレットや電子黒板の活用もし始めています。映像教材を用いて視覚的に理解しやすくしたり、実験の結果を電子黒板に表示し、全員で結果の分析を行ったりすることで、科学的思考力を養っています。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
立正大学付属立正中学校
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