興味・関心の翼を広げる日出学園のICT教育「ものづくり」をとおして創造性の拡大へ
今年、創立80周年を迎えた日出学園中学校は、「生徒との対話の時間を大切にしている」先生と生徒の距離がとても近い学校です。そんな同校が取り組むICT教育について、武善紀之先生にお話を伺いました。
千葉県「統計グラフコンクール」〝県教育長賞〟を受賞!
「自分の興味をもったテーマを調べ、グラフにしてポスターを作るコンクールがあるのですが、今年、パソコン統計グラフの部で、生徒2人が県教育長賞を受賞しました」と、「情報」の科目を受け持つ武善先生。
「これはITの技能の習得をはじめとした、幅の広い能動的な学びにつながっています。テーマを見つけるところからスタートして、ITスキルを使い(ワードでアンケート用紙を作成、エクセルでグラフ化、パワーポイントでポスター作成)、授業ではプレゼンテーションを行い、表現力を高めました」(武善先生)
受賞した岡村実香穂さんと原真琳さんの選んだテーマは「一人でどこ行ける?」。映画館や水族館など、一人で行ける範囲を男女差で調べたもの。お2人の〝仮説どおり〟に、男子よりも女子のほうが単独行動が得意という結果が出たそうです。これから、全国大会に向けて準備が始まります。
中高一緒の課外活動で興味を深める。学んだスキルで学校生活が充実!
同校では、朝夕の課外授業「学習クラブ」が活発に行われています。
昨年発足した武善先生の受け持つクラブも大人気。プログラミングやコンテンツ制作、CGやダンスムービーなど、ものづくりをとおして、生徒たちの創造性を広げています。「日出学園では併設している小学校や高校には『情報』の授業がありますが、中学校では『技術』の授業のなかでコンピュータの仕組みなどを教えています」。さらに学びたいという生徒のために、パソコン部と連携しながら、課外授業で中高の生徒たちの意欲を満たしています。中学生でもプログラミングを勉強してゲームやCGなどを制作。なかには、質問をするために朝早くから先生の出勤を待っている熱心な生徒もいるそうです。
武善先生から学んだ技術は、即、学校生活にも生かされます。学校のホームページの制作の一部も生徒が担当。生徒会では予算管理に役立てられたり、学園祭の動画作りなど、さまざまな場面で活用されています。
情報を〝扱う力〟もしっかりと育成。将来、必要な〝教科としての〟情報
技術の習得だけではなく、情報を〝扱う力〟を育てることにも武善先生は力を入れています。
「我々が受け取る情報は、必ず誰かが意図的に加工したものです。受け手として正しく情報が受け取れているのか、また、発信するときにも受け手のことを意識できるのかなど、情報を〝扱う力〟、情報リテラシーもしっかりと教えています」
また、情報の収集・分析から発信までを総合的に学ぶ〝教科としての情報〟も今後、重要視されていくと武善先生は言います。
「大学入試制度の改革により、新たな科目として『情報』が加わることも決定され、すでに慶應大学や明治大学などは出題を始めています」
こうした背景のなか、武善先生は「中学生のうちからスマートフォンやパソコンを使ったものづくりから、楽しく興味をもちつづけていくことが、将来の力にもつながっていくと思います」
生徒が興味をもつことに全力で応える武善先生のもと、生徒たちは楽しみながら創造力を伸ばしています。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
日出学園中学校
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