私学探検隊

「英語は目標ではなく道具」を実践し、生徒を大きく伸ばすイマージョン教育

中高一貫部がスタートして11年目を迎えた浦和実業学園。キャリア教育や徳育で生徒たちを大きく育てる同校ですが、今回は、中学段階で行われる「英語イマージョン教育」についてご紹介します。英語科の水川瞳先生と、美術のジェフ・シオッティ先生にお話を伺いました。

英語のシャワーを浴びながら、自然に馴染んでいく環境がある

英語イマージョン教育

「ハーイ、ジェフ!」生徒たちに名前で呼ばせているジェフ先生は、生徒たちにとって親しみやすく、頼りになる存在だ

中学では体育や音楽など、実技教科を英語で行い、中1・2のあいだは、担任に加えてネイティブの先生が副担任につきます。また、クラブの顧問を務めるネイティブの先生がいるなど、ホームルームも授業も放課後も、生徒たちは英語に浸って〝英語耳〟を作っていきます。
とはいっても、入学したてのころはどんな様子なのでしょうか。
「最初はシーンとしていますね。みんな緊張して固まっていますが、1カ月もすると、質問に来る生徒や、習ったばかりのフレーズを使ってみたい生徒が押し寄せてきて、もみくちゃにされます」と、ジェフ先生は笑います。
ジェフ先生はワシントン生まれのアメリカ人ですが、同校にはアメリカやイギリスなど、出身国が異なるネイティブの先生が6人います。さまざまなバックグラウンドをもつ先生方と日常的に接することで、生徒たちは自分も国際社会の一員なのだということに気づいていくのです。

スイッチが入る時期は違っても、生徒たちは果敢に進んでいく

ホームルームでの伝達事項などは、ネイティブの先生が行うそうです。
「説明しすぎないようにしています。たとえば、『次の授業では教科書と鉛筆と定規が必要だよ』と英語で言って、それ以上念は押さない。本当は助けたいけど、我慢します(笑)。すると、聞き取れなかった生徒や、聞いていなかった生徒は持ってこれません。でも、そうやって失敗することも大事なんです」(ジェフ先生)
つまずくほどに、実になっていくというわけです。そして、英検受検(中3修了時に準2級取得が目標)や英語スピーチコンテスト(中3)などにも生徒たちは挑戦していきますが、それらの集大成として、高1になるとハワイに短期留学をします。
「ネイティブの先生方と触れ合うなかで、自分の力を試したいと、最近、1年間の留学をする高校生が増えてきましたね」(水川先生)
「英語は目標を達成するために使うものであって、それ自体が目標ではないので、大学受験のための英語の勉強と、日常会話の英語のバランスがとても大事です。英語を話すことを学ぶ唯一の方法は、英語を話すことです」(ジェフ先生)
また、英語科を統括する水川先生ご自身も英語で授業を行いますが、「私は、英語を話すことはそれほど得意ではありませんでした。でも、中高一貫部を開設してイマージョンを実施することになって、そこから必死で勉強し、ネイティブの先生方と力を合わせていくなかで、話せるようになったのです」と言います。
このように、〝目標に向かって努力する〟お手本が、いちばん身近な先生であることも心強いことです。
そして、培った英語力を武器にして大学受験に挑んでいくわけですが、中高一貫部5期生の今春の大学実績を見てみると、約7割の生徒が国公立、早慶上理、GMARCH、理数医療系に現役で合格しています。
イマージョン教育が大学実績という形にも反映することは、同校の大きな魅力の一つです。そして、2020年からは大学入試の形態が変わりますが、この同校の魅力が強みになっていくことは確実です。

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

浦和実業学園中学校
[学校HP]http://www.urajitsu.ed.jp/jh/
〒336-0025 埼玉県さいたま市南区文蔵3-9-1
☎ 048-861-6131
最寄駅/JR京浜東北線 武蔵野線「南浦和駅」徒歩12分。