私学探検隊

自分や周りの人のかけがえのなさを実感しながら将来の生き方について考える

マーガレットタイムで未来の自分を思い描く

誕生学

外部から「誕生学」講師を招き、人間の命の神秘について話を聞く

教科学習での学力の向上はもちろんのこと、豊かな感受性を育むための情操教育に力を入れている相模女子大学中学部。昨年より、総合的な学習の時間と道徳の学習を統合して「マーガレットタイム」と名づけ、命のかけがえのなさや将来の生き方についてさまざまな視点から考える時間を設けています。今回は、家庭科の藤井亜希子先生にお話をうかがいました。
1年次には、自分がどのように産まれてきたのか、人間の命について考えます。「誕生学」のアドバイザー講師を招き、受精から着床までの話や、子宮内で胎児がどのように大きくなるのかといった話を聞きます。講習後には「赤ちゃんは誰にも教わっていないのに、お腹にいたときからおっぱいを飲む練習をしたり、運動をしたりして、とても賢いと思った」「赤ちゃんが産まれ、育つためには多くの人の努力と愛情が必要だと知り、自分もそのように育てられたのだと思うとうれしい。家族や周りの人に感謝したい」「命はとても貴重なものだとわかった。これから、自分の心も体も大切に、精一杯生きていきたい」などの感想があり、命が産まれることの神秘を知るとともに、自分自身や周りの人の尊さにも気づいたことがわかりました。
2年次には、林間学校に出かけ、雄大な自然と向き合いながら農業体験を通して植物の命について考えます。また、発展途上国の同世代の人々の暮らしぶりの映像を見ることで、当たり前に思っている自分たちの環境に感謝する機会を持ちます。
3年次のテーマは、命を守り、育むことについて考えること。平和学習や沖縄修学旅行で命の尊さを考えます。また、「妊婦ジャケット」を着て階段の上り下りをしたり、赤ちゃんの人形を使ってオムツ替えをしてみたり、実際の妊婦や母親の体験をしながら将来、女性として子どもを産むことについて考えます。
母親体験をした後に、育児中の母と赤ちゃんを迎え、家庭科の授業で作ったおもちゃであやしたり、抱っこしたり、母親から育児に関する話をうかがいます。「どんなにあやしても泣き止まない赤ちゃんが、ママが抱くと一瞬で静かになった。母親の偉大さがわかった」「新生児が思っていたより重くて、お母さんの苦労がわかった」「赤ちゃんってあたたかくて、本当にかわいい!」など母親としてのよろこびや苦労を知った、という声がありました。
「さまざまな角度から命と向き合うことで、自分自身の存在価値を実感しながら、将来の生き方を考えるきっかけになればと思っています」(藤井先生)

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

相模女子大学中学部
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