私学探検隊

スピーチを通じて自分を見つめ友人の発表から多くの価値観を学ぶ

作家の作品から自分の興味を知り表現することで考えを深める

読書スピーチ

中学2年の「読書スピーチ」では、2冊の本を比較して自分の考えを発表する

国語科の授業では、文学作品の感想文や新聞記事の意見文などをクラスメイトの前で発表する機会が多くあります。また、授業で扱う文学作品は文庫本を使い、丸ごと読むことで作品への理解を深めます。
今回は国語科の中原裕子先生、河本恵理子先生に、特徴的な授業の内容とそのねらいについて伺いました。
授業で扱う作家については予習をし、どんな人物かを自分なりにまとめてから作品に臨むことで、作家への理解を深めます。この際、司書教諭が文献の調べ方についてレクチャーを行い、主体的に調べる姿勢を育んでいきます。
また、1年生ではクラスを半数に分け、添削指導のもと、文章力を磨いていきます。入学後すぐの授業では自分の名前の由来について発表したり、詩をつくってグループで読み合うなど、お互いへの興味・関心を持ち、相手の考えを知る喜びを味わいます。

スピーチは自分がどういう人間か静かに考える時間

2年生の授業では今、自分で選んだ2冊の本を比較して感想を述べる「読書スピーチ」を行っています。複数の本を選ぶことはこれまで読んだことのなかったジャンルや作家に挑戦するきっかけになり、自分なりにまとめて発表することで、読書という体験を自分のものにできる、と言います。2冊目以降に何を選ぶかという視点にも、個性が表れる、と河本先生は語ります。「本の共通点や異なる点を見つけながら、複数の作家の考え方に触れることで、自分が何に興味を持ち、どういった価値観を持っている人間なのかを知ることにもつながります」(河本先生)。3年生では「言葉で描く自画像」と題して自分の思っていること、考えていることを様々な角度から見つめ、自由に話していました。
クラスメイトの発表を聞いたあとは、感想を言い合います。発表のポイントを押さえ、スピーチを聞き、簡潔に感想を述べることは、表現力の向上にもつながります。発表後は友だちからの指摘によって、気づかなかった新たな視点を知ることにつながるようです。
「スピーチの原稿を書くことは、あらためて自分自身を見つめ直すきっかけになります。人格を形成する大切な時期である中学生のうちは、とにかく考えたことを外に発表することが大切。思いを伝え、共感を得ることや、友人の考えから異なる視点に気づくことの楽しさを覚え、物怖じせずに意見を積極的に言えるようになってほしいですね」(中原先生)

※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。

日本女子大学附属中学校
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