ソフトとハードの両面から、「革新」を続けていく駒込の英語教育
一人に一台のiPadを導入。ICTの活用で高まる英語力
教育の場でICT化を推進している駒込中学校。各教室に設置されている電子黒板の活用に加えて、今年度からは生徒一人に一台「ipad」を順次導入、高いレベルの学びを実現しています。5月に導入されたばかりの中1生はすっかり慣れて、予習復習にと使いこなしている様子です。中学英語責任者の川上久人先生にお話を伺いました。
「英語のテキストはZ会のニュートレジャーを利用しています。タブレットとともにデジタルテキストも配布されているので、映像を見ながら授業内容に沿った予習が自宅で行えます。予習をしっかりと行うことで授業も効率よく進み、学習内容も定着します。また、電子黒板を使うことでノートに書き写す作業時間も大幅に削減されるので、演習などにも時間がかけられます。中1はまだレベルがバラバラなので、一人ひとりの定着に合わせてタブレットから流れる英語の音声のスピードや順番を調整でき、各自のペースで学べるのも利点です」(川上先生)
もともと英会話の授業では、クラスを2分割した少人数のグループごとにネイティブの先生と日本人の先生が2人1組で教えるなど、手厚さに定評がありました。さらに、タブレットが同校のきめ細やかな学びを後押ししてくれているようです。
セブ島で1日8時間の英語研修。ひたすら英語に向き合う7日間
もう一つ新しい取り組みとしてスタートしたのが、中3生を対象としたセブ島での語学研修です。国際部の横山亮仁先生にお話を伺いました。
「1日8コマのうち6コマはマンツーマンというハードな授業内容で、初日のテストで4技能を細かくレベル分けして、個別のスケジュールに沿って授業を受けていきました。生徒にとって初めての8コマ通しの授業でしたが、弱音もはかずに頑張っていました」と、横山先生。
ハイレベルな宿題も出るため、22時を過ぎても自習に取り組む生徒の姿も見られ、「1時間がこれほど速く過ぎるとは思っていなかった」と、生徒の集中力は日ごとに高まっていったそうです。「英語が自然と出てくるようになった」「先生の言っていることがしっかりと理解できるようになった」と、それぞれの手応えを感じて1週間の研修は終了。最終日にはフェアウェルパーティーが行われ、一人ひとりに卒業証書が手渡されました。「初の試みでしたが、英語が得意な生徒だけではなく、苦手意識のあった生徒も目の色を変えて取り組んでいて、帰りの空港では道に迷っていた外国の人に進んで道案内をしている頼もしい姿も見られました。成績が即座にアップするかわかりませんが、高校に入る橋渡しがスムーズにできたと思います」と、横山先生も大きな手応えを感じています。
〝英語ができる〟はゴールではない。英語を使って自分を生かしてほしい
さらに今年から「英語入試」や「スーパー・アドバンスコース」の中にイングリッシュコースを新設するなど、英語教育の革新を進める同校には、未来を見据えた先生方の思いがあります。
「ただ英語ができるということをゴールにしてほしくありません。英語を通して何を伝えるのかが大切です。言語がわかれば入ってくる情報も増えます。言語を学ぶことが、結果として自分の中にあるものを深めていける、道具としての使い方をしてほしいです」(横山先生)
「校訓の〝一隅を照らす〟とは、どこであっても、どんなポジションに置かれても、自分を生かせることだと思います。英語を学んでグローバル社会に出たあとも、異文化に対して文化的な違いを認めながら、寛容の心をもって、自分を出していってほしいと思います」(川上先生)
※iPadは、Apple Inc.の商標です。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
駒込中学校
[学校HP]http://www.komagome.ed.jp/
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☎ 03-3828-4141
最寄駅/メトロ南北線「本駒込駅」徒歩5分。メトロ千代田線「千駄木駅」・都営三田線「白山駅」徒歩7分。
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