研修旅行や各教科を通じて鍛え育むプレゼンテーション力
自ら調べ、他者に伝える「興味のお福分け」
共立女子中学では、今年度から、中1で実施される蓼科研修旅行の学習プログラムの一つに、「興味のお福分け」をスタートしました。このプログラムは、研修旅行中に興味を持ったことを記録し、旅行後にテーマを決めて詳しく調べ、他の生徒が興味を持つように資料を作成し、プレゼンテーションも行うというもの。今回、1年1組の発表の様子を見学させていただきました。
自然、歴史、文化、産業などさまざま魅力を持つ長野県蓼科。生徒たちが選んだテーマも、「松本城」「諏訪陣太鼓」「縄文時代の暮らし」「わさび」「高原植物」など実に様々。なかでも多くの生徒が取り上げていたのが「松本城」でしたが、同じテーマでも城の歴史を調べた人、城の作りを調べた人、なぜ天守閣が残っているかを調べた人など、切り口はいろいろです。
生徒達は一人1枚資料を作成し、クラス内で閲覧します。さらに、一人ひとり前に出て、作成した資料をもとに2分間の口頭発表も行います。読む側、聞く側は、情報収集や内容だけでなく、字の大きさやレイアウト、声の大きさなどを総合的に評価し、感想を綴ります。こうやって双方の立場に立ち、“書く力”“話す力”と“読む力”“聞く力”を伸ばしています。
このような学習は、中2・中3の研修旅行でも行われています。中3では京都・奈良を訪れますが、そこで観て、感じた日本文化のすばらしさを外国人に紹介することを想定した英語でのプレゼンテーションを行うなど、より発展的な内容になります。
すべての教科で伸ばすプレゼンテーション力
同校では、教科授業においても、“課題発見力”“情報収集力”“思考力”“表現力”などを育む取り組みをしています。例えば社会では、気になるニュースについて調べ、自分なりの意見を述べたり、国語では、課題図書2冊のうちのどちらか1冊と、その本に何らかの関係がある本の2冊を紹介する「ブックトーク」というプログラムがあります。課題図書と自由に選択した本の関連づけがしっかりなされているか、相手に興味を持たせる内容かなどに気をつけながら、2冊の本について紹介します。同じ課題図書を選んでも、人によってテーマは異なり、選ぶ本もいろいろ。こうして様々な考え方を知り、多様性を学びます。
同校ではこれまでも、「自分で調べ、考え、伝える」という学習の場を大切にしてきました。そこへさらにここ数年プレゼンテーションの機会を増やしているのは、2020年の大学入試改革を視野に入れているからです。また、これらの力は大学受験のみならず、これからの社会に必要な力だからです。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
共立女子中学校
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