地域・交通・産業……。さまざまなものに歴史がある 豊かな視点をもつ生徒達が好奇心のアンテナを張り、 校内での調査と現地でのフィールドワークに取り組む
「文武両道」「自学自習」「生活習慣の確立」を教育方針にする本郷中学校は、運動部18、文化部17とクラブ数も多く活動も盛んです。その中でも中学生と高校生が協力しながら、和気あいあいと活動に励んでいるのが歴史研究部です。
テーマに基づき各自研究を行い1年間で深めた成果を報告書にまとめる
部では年度初めに調査地を決め、1年かけて研究を深めます。普段は校内で活動していますが、候補地の巡見、夏の合宿など、フィールドワークも実施。「今年の調査地は、茨城県の結城市を予定しています。毎年春の巡見は1回ですが、新入部員がテーマをイメージしやすいように、今年は夏の合宿前にもう一度候補地を訪れるつもりです」と部長の井上くん。
昨年度の調査地である土浦市では「江戸時代の醤油番付」「レンコン生産の歴史」「過去から現在の都市政策と今後の課題」「明治以降の鉄道と都市の関わり」「醤油生産と衰退」と、各自が選んだテーマはバラエティー豊かです。顧問の齋藤悦正先生は「ここ数年、北関東の河川交通、水をめぐる人々の営みと交通が大きなテーマですが、部員の興味は多方向に広がっています。ですから、歴史の一部をミクロにとらえたり、マクロにみたり、さらに地域から広げるなどテーマに余地を設け、各自の関心に基づき研究できるように考えています」と、話します。
研究の成果は、秋の本郷祭で一部を報告した後、年度末に活動成果報告書を発行します。原稿の作成から製本まで、部員で行うためかなりの作業量ですが、完成の喜びや達成感はひとしおです。
部として初の国際交流会を実施し韓国の高校生と国立博物館を見学
今年の1月、韓国の河南(ハナム)高校の生徒と国際交流会を行い、教室でのディスカッション、カフェテリアでの昼食の後、東京国立博物館へ見学に行きました。「少し日本語が分かる人がいたので、韓国のことをいろいろ教えてもらいました」「韓国についてネットでは賛否両論ありましたが、実際に会ってみるとフレンドリーでした。ネットだけでは表面的な情報に惑わされてしまうこともありますが、顔を見て話すことで見えてくる現実があると実感しました」などの感想があり、部員達の視野を広げる良いきっかけになったようです。
歴史研究部のココが魅力●先輩後輩の繋がりが強く、上下関係がありません。同じ立場で話し、部員全員で楽しくやっています
●歴史だけじゃなく、その地域の特別な「こと」や「もの」を調べることができます
●かっこよく、くずし字を読めるようになるかも
●調べ学習が好きな人におすすめです
●報告書制作のおかげで文章力がつき、中学3年での卒論がかなり楽になります
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
本郷中学校
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