これから世界に羽ばたくからこそ思いやりと献身、自己肯定感を育てる宗教教育
お祈りで始まる朝 自分の心と向き合うひととき
創立137年の歴史を持つミッション校、白百合学園。毎日の朝礼で行われる瞑目、聖歌斉唱、お祈りで1日が始まります。
「朝礼は長年続く白百合の歴史の一つですが、自分の心と向き合い、周りの人の声に耳を傾け、穏やかに心を静める時間は、実は今の子どもたちこそ必要な貴重な時間だと思います。卒業後も、悩んだときや迷ったときに、在学中瞑目を通して自分が落ち着けることを知っていて良かったという生徒の声をよく聞きます」
と宗教教育を担当している田畑文明先生。宗教教育こそ、これからのグローバル社会で生きていく人たちにとって大きな強みとなる、人の核の部分を作ってくれるものなのです。
「白百合の宗教教育で大事にしているのは、イエス様の教えである『自分と同じように隣人を愛しなさい』ということです。人にしてほしいことを自分が積極的に相手にしてあげたり、相手の立場に立って行動したり手を差し伸べたりすることでその教えを実践していきます。また、ボランティアなどを通し、自分は一人でなく、支えられて生きているという感謝の気持ちや謙虚さを持つようになります。生徒たちがいつも自然と周囲を手助けしているのを見て、彼女たちの優しさに感動します」
人に手を差し伸べることで自分が必要とされていることにも気づき、自己肯定感にも繋がっていくのです。
週1時間の宗教の授業では、ただ聖書を読むだけではなく、日々の自分たちの生活に照らし合わせたり、時には漫画や映画などを取り入れたりしながら学ぶので、生徒たちの理解が深まっていきます。
ボランティア活動を通し社会で自分ができることを
その精神は普段の活動にも表れ、クラス代表のボランティア委員が中心となり様々な活動を行っています。また、毎年東日本大震災の被災地に有志で3泊4日で訪れています。被災地では、地元の保育園で夏まつりのイベントを行い、被災した方の話を聞く機会を設けていますが、このことは生徒たちの成長の場になっています。
クリスマスの時期には、全生徒が1日ボランティア活動に取り組み、中学生は施設で暮らす方々にカードを書いたり、高校生は実際に施設訪問をして一緒に時間を過ごしたりします。
それ以外にも、国際的な社会貢献をしている団体の方などを招いて話を伺う講演会も開かれ、生徒たちに新たな視点で社会貢献と実社会をつなげて考える機会を与えています。
「スピード感を持って変わる時代だからこそ、新しく変わっていくものとその人の核となるような譲れないもの、その両方をしっかり持つことが重要になってきます。試練にあった時に強くいられる生徒たちが育ってくれていると信じています」(田畑先生)。
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被災地ボランティア参加生徒の声
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「この活動に参加するのは2回目で、面倒くさがり屋の自分がボランティアなんてできるのか不安だった。でも、続けて訪れると復興の差に気づき、被災のレベルや復興の違いで不安な方々がいると知った。それぞれの気持ちに寄り添えるようになりたいと今は思う。」(高1)
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
白百合学園中学校
[学校HP]http://www.shirayuri.ed.jp/
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