考える、試す、挑戦する ! 生徒が主体のSTEM教育
生徒たちがワクワクした表情で60台以上のパソコンが並ぶ部屋に入ってきました。夏季休暇の終盤に行われた、駒込中学校の特別授業の日です。高校から国際バカロレアの要素を兼ね備えた「国際教養コース」かSTEM授業を実施している「理系先進コース」に進んでいく、「国際先進コース」の生徒全員に加え、基礎学力から先取り教育まで徹底した「本科コース」の希望者、合計約60人の中1が受講しました。
実は、駒込中学には人型ロボット「ペッパー」が常時2台ありますが、今回はさらに1台加わり、ペッパーに自分たちの自己紹介をさせるためのプログラミングを学ぶ授業の最終日でした。すでにプログラミングの方法を、講師から学んだ生徒たちは、どんどんと自分たちで応用し、プログラムを組んでいきます。自分が熱中している部活や趣味の画像を取り込んだり、どんなアレンジができるか友達と相談したり、生徒たちの発想はICTツールをバネにしてどんどんと広がり、形になっていきます。
「今後は小学校でもプログラミングが始まります。しかし、こうしたデジタルのものでも、結局は自分で考えることや手を動かすことはアナログ的要素が不可欠です。人の真似はできても、オリジナリティを出すことは容易ではない。その中で、こうした機会を学校でも増やすことで、自分で徐々に工夫することに気づき、物事を多面的に理解できる力をつけていってほしいと思います」と中学校教頭の本田靖先生はその意図を説明します。
「今は導入期ですが、そのうちこうしたスキルは持っていて当たり前になり、いつしか“環境”になっていくでしょう。そうしたときにトライ&エラーを繰り返しつつ、知識だけよりも体験を通して得ていってほしいですね」
駒込中学では、今後もSTEM教育に力を入れつつも、それを使いこなし社会へと活かしていける主体的に動くことのできる人材の育成を目指していきます。
19年度の入試からは、「STEM入試」と「自己表現入試」の2つの特色のある入試が新設されます。「STEM入試」では、算数の基礎問題やアルゴリズム、プログラミングを中心とした内容、「自己表現入試」では社会科的テーマから1つ選び、作文や図(グラフ・イラスト)で表現する課題が出される予定です。若干名の募集ですが、駒込の新しい教育への意気込みが感じられるこちらの新入試は、注目です。
プログラミング授業参加した中1生徒たち
「先生のを見ているとできるのに、自分でアレンジしようとすると難しいです。でも、1つ1つの操作が自分で組めるのが面白かったです。この学校は、先生たちもおもしろい人ばかりですよ!」
「初めてでしたが、自分で考えたことでペッパーを動かすことができて面白かったです。私は剣道部ですが、全国レベルの部活も多くて、やりがいがあります」
「プログラミングは初めてですが、入れる言葉に反応してペッパーが動くのが楽しかった。今は和太鼓部に入っていて、関東大会で金賞をとりました!高校生も優しいし、熱中してます」
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
駒込中学校
[学校HP]https://www.komagome.ed.jp/
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最寄駅/
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