3年間の学校改革が完了。2020年は次の改革新コース制がスタート
4年前、都立両国高校・両国高校附属中学校から昭和学院に赴任してきた校長の大井俊博先生。大井先生は「チーム昭和」を合言葉に3カ年に及ぶ学校改革に着手しました。3年が経ったいま、次なる改革に着手した大井先生に、この3年間の成果と新コース開設に対する思いを伺いました。
「昭和リバイバルプラン」
その成果は…
長い間、公立の学校で教鞭を執られた大井先生。私立である昭和学院に赴任したとき、「生徒目線の充実した施設と設備」が印象的だったそうです。「この施設や設備を生かしてもっと素晴らしい学校にしたい」と、平成28年度から30年度までの3年間、「昭和リバイバルプラン」という旗印を掲げ、学校全体で改革に取り組んできました。
「まず授業の質を高めるため、アクティブラーニングを取り入れました。私の前任校である都立両国高校・両国高校附属中学校に本校の教員を送り込み、アクティブラーニングの授業を見学して学んでもらいました」
さらに、ICT教育にも本格的に着手。アクティブラーニングの授業にタブレット型端末や電子黒板を活用することで、質の高い授業を展開。生徒の学ぶ意欲を高めました。また、英語教育にも力を注ぎ、イングリッシュキャンプやオーストラリア語学研修など、体験しながら英語を学ぶ機会を増やし、進学実績にも高い目標を掲げました。
「たとえば、2年目の平成29年度には現役で国公立大に11名、早慶上理・ICU合格者は現役で21名、3年目の昨年度は国公立大に10名、早慶上理・ICU合格者は15名以上という数字を示しました。周囲からは『無理ではないか』という声も聞かれましたが、過去3年間の進学実績をみると、国公立の合格者が26名、早慶上理・ICUなどの難関私大へは50名が合格を果たすなど、予想以上の結果となりました」
質の高い授業と、先輩が残した進学実績に刺激を受け、国公立大や難関大学をめざし、やる気を出す生徒も増えてきたそうです。
さまざまな「タレント」をもった生徒が集まる学校に
また、中学入試も従来の2科4科入試に加え、適性検査型や英語入試、千葉県内初となるマイプレゼンテーション入試などを導入。
「私は本校をさまざまな才能や個性が集まる学校にしたいと考えています。さまざまな個性や才能のことを“タレント”と言いますが、入試の種類を増やしたことで、いろいろな“タレント”をもった生徒が入学してきてくれました」
「生徒一人ひとりのタレントを大事にしたい」と強く語る大井先生。クラブ活動が盛んで全国大会レベルのクラブが数多くある同校には、クラブ活動でもタレントを発揮している生徒も大勢います。
2020年は「昭和イノベーション元年」
「最初の3年間が終わったから、それでいい、ということではいけません。改革は継続しなければ意味がありません。やめてしまうと、そこで止まったまま、終わったままになってしまうからです」と語る大井先生は、次の一手も考えています。
「来年2020年に本校は創立80周年を迎えます。そこで来年は『昭和イノベーション元年』と位置づけ、『新コースの導入』を行います」
新コースは「インターナショナルアカデミー」「トップグレードアカデミー」「アドバンストアカデミー」「アスリートアカデミー」「ジェネラルアカデミー」の5つになります。
ただ、中2までは「インターナショナルアカデミー」「アドバンストアカデミー」「ジェネラルアカデミー」の3コースですが、中3からは、「トップグレードアカデミー」と「アスリートアカデミー」が加わります。
各コースで実践される独自の取り組み
「『インターナショナルアカデミー』は海外大学や日本でもICUや東京外国語大学など海外志向の高い大学をめざすコースとなっており、将来はグローバルな活躍をしたいと考えている生徒が中心となります。担任はネイティブと日本人の2人担任制で、ネイティブの教師は語学面から、日本人の教師は精神面から、世界をめざす生徒を支えていきます。このコースでは国際的な教養を身につけ、ハイレベルな英語の授業を行います」
東大など超難関国立大を目標にした「トップグレードアカデミー」は、中3からのコースになります。
「このコースでは、少人数制で一人ひとりに合わせたハイレベルな学習を指導します。教科横断型の授業に、マイゼミや勉強合宿などを予定しています。東大など超難関国立大を目標にしたコースです」
「アスリートアカデミー」は、クラブ活動も勉強も両立して頑張りたいというコースで、文武両道の昭和学院らしいコースともいえます。
「たとえば、本校では通常7時限目も補習授業がありますが、アスリートアカデミーに関しては7限目の授業は免除し、また、サポート体制を検討中です。卒業生の中にはインターハイにも出場していながら成績はオール5で難関私大に進学した生徒もいます。また、新体操を頑張っていた生徒はAO入試で慶應義塾大へ進学。大学には新体操はないものの、大学外のクラブに入り、新体操を続けている生徒もいます。そんな卒業生の姿から、スポーツも文化活動も勉強と両立させてあげたいという思いからつくりました」
また、「アドバンストアカデミー」は基礎から応用まで質の高い授業を展開。難関国公立大や難関私大をめざします。
さらに、「ジェネラルアカデミー」は国公立大や私大、専門学校・公務員・就職などの多様な進路先をめざすコースとなっていて、「最も生徒数が多いコースとなります。このコースではめざす進路も限定していません。勉強もクラブや課外活動も行事も、自分のやりたいことをデザインしていくコースとなっています」
ジェネラルアカデミー以外のコースは明確な目標が決まっている生徒が多いのですが、ジェネラルアカデミーの生徒はいろいろな学習や体験を通してじっくり自分の進路を決めていくのです。
なお、コースは固定ではありません。2年ごとにコース変更も可能となっています。
学校改革第2章の幕が下りた
来年の入試では新コース導入にあわせて「帰国生入試」を初めて導入します。
「中学では英語か算数の1科目を選択、それに日本語か英語での面接で選考します。また、優秀な生徒には特待生制度も用意しています」
学校内外から講師を招いての講義、SGアカデミー「未来講座」も引き続き行っていく予定だそうです。
「これまで東大の法学部でローマ法の研究をしている先生をはじめ、本校の新体操の顧問、英語科の教員などが講演をしてくれました。『未来講座』は進路について考えるきっかけになるので、どんどん開講していきたいですね」
創立80周年を機に制服も新しくなります。デザインも「若さ」「情熱」「決意」といった昭和学院の揺るぎない信念を示す色として「SHOWA RED」を採用したものに刷新します。
生徒たちのタレントを引き出し、伸ばし、羽ばたかせようとする大井先生の「学校改革第2章」が始まっています。
▼昭和学院の新コース
中1 | 中2 | 中3 | 高1 | 高1 | 高2 | 高3 | 目標とする進路 |
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インターナショナルアカデミー | 海外大学・ICU・東京外国語大学 など | ||||||
アドバンスト アカデミー |
トップグレードアカデミー | 東京大学・超難関国立大学(医学部含む) | |||||
アドバンストアカデミー | 千葉大学・難関国公立大学・難関私立大学 | ||||||
アスリートアカデミー | 筑波大学・早稲田大学・慶應義塾大学・ 難関国立大学 など |
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ジェネラルアカデミー | 国公立大学・私立大学・専門学校・公務員・ 就職 など |
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
昭和学院中学校
[学校HP]http://www.showa-gkn.ed.jp/js/
〒272-0823 千葉県市川市東菅野2-17-1 Tel.047-323-4171~5
最寄駅/
JR総武線・都営新宿線「本八幡駅」・京成本線「京成八幡駅」徒歩15分。「本八幡駅」「京成八幡駅」・北総線「東松戸駅」から京成バス「昭和学院」。