将来力を高める新カリキュラム型授業がスタート
SDGsに基づいた授業展開で探究できる人へと導く
高校2年時に行う進路に向けたコース分けを、文科省の新カリキュラムスタートを機にドラスティックに変える取り組みを行っている星美学園。具体的にどのように変わるかを数学科教諭の阪田先生と大石先生に伺いました。
「これまで受験科目をもとに分けていたコースを、生徒が自分で探求したい分野や学問を決めた上で、それらに必要な科目を履修できるようにと考えています。 つまり“大学入試で必要な科目”だけではなく、大学に入ってから、そしてその先の未来に役立つ科目を学んで欲しいという思いからです」と阪田先生。
例えば医療系が志望なら、生物の知識以外にも化学の知識もあると良いし、マーケティングなら心理学や統計学の知識が必要かもしれないという考え。そのために様々な教科の知識を得ておくと将来役に立つのは間違いありません。
「今後は国際分野、社会分野、科学分野、医療分野、生活文化などに分ける予定です。これらを明確に分けるのではなく、隔たりのない状況で横断的に科目を履修できるようにする予定です」(大石先生)。
これからの取り組みは国連が定めたSDGs(持続可能な開発目標)の考えに沿って進行するそう。貧困、飢餓、ジェンダー平等、環境問題といった地球規模の課題について、学びながら将来へ照準を合わせていく試みです。ただし、こうした課題の解決方法を自然と身に付けることは大変です。そのため自分で課題を見つけて解決するためのプロセスを6年間で獲得できるよう目指します。まずは中学3年間で“探究心”を身につけ、高校にあがる段階で方向性をじっくり考えます。
「中2の軽井沢のフィールドワークでは、ツキノワグマをテーマに、自然の中で、人間とどのように共生するかを考えます。まずワンテーマでじっくり考えようという探求への一歩ですね。中3では京都・奈良へ行きます。ここでは歴史以外の観点からも考えながら広い視野を持って修学旅行への準備を進めていきます。中3~高1までの国際プログラムではアジアの国々へ渡航し、プレゼンテーションやディスカッションをメインとした語学研修を行います。このように段階を踏んで自分自身の探求を見つけられる機会を設定しています」(阪田先生)
他にもロングホームルームでJICAを招いたりOGからキャリアについて聞いたりする機会もあるそう。
また来年度からは高1から “探求”の時間を別途設けて様々なことに触れながら、自分の進路や学びたいことを模索することができるようになります。一人でじっくり考える、グループワークで議論する、プレゼンするなど段階を踏んで進めていくそう。
社会が変容する中で、大学入試も探究型にシフトしています。将来力を身につけ、社会に貢献する女性を育てるために変化を遂げる星美学園に目が離せません。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
星美学園中学校
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