困っている人たちに寄り添い、愛をもって行動にうつすボランティア活動
21世紀の国際社会で活躍できる女性の育成を目指す白百合学園では、国際社会で活躍できる外国語の習得や、一人一人の希望進路に対応する学力の習得を目指し、その教育の根本にあるのはキリスト教に基づく全人教育です。
それを体現する取り組みの一つがボランティア活動です。「白百合学園の設立母体は、17世紀フランスに誕生したシャルトル聖パウロ修道女会です。病気や貧困にあえぐ人達に手をさしのべ、福音の喜びを伝え、奉仕や教育活動を行うために創立されました。修道院の地下室で始まった教室が白百合学園の始まりです。そうした、困難な状況にある人や苦しみを声にできない人たちの思いを拾い、行動に移すという奉仕の精神は、創立当時から脈々と流れています」と、瀧澤裕子先生は言います。
「1年を通して全員参加、有志参加など様々なボランティアに取り組む機会が何度もあります。経験していくうちに生徒たちにとってもボランティアは『やってあげる』のではなく『やらせてもらっている』という意識が強くなるようです」とボランティア委員会顧問の半田裕紀子先生は、話します。
それぞれにできることをボランティア活動で発揮する
全員参加で行うボランティアの代表的なものは、12月のクリスマス奉仕活動です。中学生は様々な福祉施設の方に向けてクリスマスカードを製作したり、プレゼントの手芸や工作を行ったりします。高校生は、クリスマスリースを製作したり、施設へ届ける料理やエプロンを作ったりします。それ以外にも、実際に保育園や高齢者介護施設など様々な施設に実際に伺って、演奏やお話をしたり、お掃除を手伝ったりと、生徒それぞれが得意を生かしてボランティアに取り組みます。
さらに各クラスから選出される「ボランティア委員会」、クラブ活動である「小百合会」や、全校から募る自由参加のものなど、有志が中心に行う活動も盛んです。
東日本大震災以降、毎年夏に被災地を訪問している活動が「ゆりごころ」です。
「毎年『今何をすべきか』を考え、活動初期の現地での片付けや支援の手伝いのボランティアから、今では震災の体験やその後の復興の問題点を伝聞し、考えるという内容へと変わりつつあります。現地で民泊をしたり、同年代の高校生の体験を聞いたりして、学校に戻ってからは全校生徒の前で発表し、冊子にもまとめています。毎年参加してくれる生徒も多く、卒業後もOGとして関わってくれています」(半田先生)
他にも福島から東京に避難されている家族へのサポートとしてクリスマス会やチャリティーバザーを行う「きらきら星ネット」、千代田区の施設で多世代交流をする「かがやキッチン」など、活動は数え切れないほどです。それだけ、白百合の生徒にとってボランティア活動は日常の一つであり、「愛の心をもって社会に奉仕できる女性」という教育目標の一部にもある精神を体現していることがわかります。
学園祭や11月の学校見学会では、ボランティア活動の発表や体験もできます。白百合学園のあたたかな教育をぜひ感じてみてください。
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
白百合学園中学校
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