オンライン授業も学校生活も互いにつながり、コロナ禍の中で自分に何ができるかを考える
途切れず学び続けられたオンライン授業の工夫
共感力、対話力、協働力を持った女性を育てる教育を行うカトリックミッション校、目黒星美学園。日本中の多くの学校同様、3月から新型コロナウイルス感染予防のため休校になり、6月からようやく登校が開始となりました。
休校中は、オンラインで4月下旬からHR(ホームルーム)、5月からは主要5教科を中心に1日4コマの授業を実施し、学びを継続してきました。
「いつもならば友人たちと共に並んで受けていた授業が、オンラインだとクラスメイトはいても先生と1対1のように画面上で映り、最初は違和感を覚えた生徒もいたようです。しかし、すぐに生徒たちは慣れ、とても集中して取り組んでいました」高2の世界史を担当する小西恒教頭先生はスタート当時を振り返ります。
普段であれば50分の1時限をオンラインでは40分に短縮し、グループでの意見交換や発表を順番に行うなど工夫。数学では普段は細かくチェックしづらい問題を解く過程のノートを画面に映し出して共有したり、国語ではブレイクアウトセッションを使い百人一首のペアワークをしたりと、オンラインの利点を大いに活かしました。
登校開始で新入生もスムーズに新生活スタート!
オンラインでの入学式で、中高6年間のスタートを切った中1の新入生。授業は1日3コマと少な目に抑えつつ、新たな生活への不安を少しでも解消できるようにオンラインを活用してきました。
「オンラインでのHRでは、一緒に聖歌を歌ったり、お祈りをし、一人ずつ自己紹介や自分の宝物の紹介をしました。可愛がっているペットを連れてきて画面で見せたり、ピアノをその場で弾いて披露したりと、自宅からだからこその一人ひとりの個性あふれる時間でした。そのおかげで、登校が開始して初めて実際に教室で会った時も、とてもスムーズに関係づくりができていました」と中1の担任となった須藤先生。
新入生はこれから部活動に加わったり、先輩たちと交流したりすることをとても楽しみにしているそうです。
どんな困難な時でも「自分に何ができるか」を考える
問題に直面した時、自分の使命(役割)を考え、他者と協働しながら問題解決のために主体的に取り組む力を育む教育方針の中で、柱となるのがVCP(ボランティア・コミュニケーションプログラム)という独自の取り組み。
「これまでも被災地ボランティア研修や星美っ子出張販売を、社会の接点としてとらえてきました。その学びをこのコロナ禍でも大事にしています。現在進行中のまさに解決困難な状況に対して、自分に何ができるのかということを考えてほしいと思い、ハンドブック『私の行動計画』を作って全校生徒に配付し、新生活をどう工夫したらよいかなどのアイデアを生徒から集めています」(小西先生)。
6月から登校が開始しましたが、教室の授業の中でもタブレットを使って画面共有をしたり、今後は夏休み中の講習や補講をオンライン授業で行ったり、と今回の学びを今後も活用していく予定だそうです。
「授業を進めることはオンラインでできても、人間関係やぶつかり合うことも含めて大事な学校生活。私たちの着地点は生徒の学校生活を回復させることですから、引き続き生徒の生活をサポートしていきます」と小西教頭先生。その言葉通り、やっと全校生徒が登校し始めた学校には、生き生きした生徒たちの笑顔と躍動が戻っています!
※上記はNettyLandかわら版の抜粋です。全容はこちらをご覧ください。
目黒星美学園中学校
[学校HP]http://www.meguroseibi.ed.jp/
〒157-0074 東京都世田谷区大蔵2-8-1 Tel.03-3416-1150
最寄駅/
小田急小田原線「祖師ヶ谷大蔵駅」徒歩20分。東急田園都市線大井町線「二子玉川駅」、東急東横線「都立大学駅」からバス「星美学園」ほか。スクールバス:「二子玉川駅」からあり。