私学探検隊

中2生が2週間、高1生は4週間の英国研修へ ケント州の系列大学で“生きた英語”を学ぶ!

全寮制で「ムリ・ムダ・ムラ」なく学び、先伸びする学力と自立心を育む秀明中学校。英語教育を重視する同校では、感受性豊かな十代の6年間に2回、全員参加の英国短期留学が行われています。

カレッジでの寮生活やホームステイを体験

ホストファミリーとの触れ合いが印象に深く刻まれ、「もっと話せるようになりたい!」という意識を芽生えさせる

中2生の英国英語研修は、ちょうど夏休み明けの頃、日没が夜9時の英国で2週間にわたって行われます。滞在期間の半分はカレッジで寮生活、半分は英国人家庭にホームステイして英国文化やマナーに触れる、盛りだくさんのカリキュラムです。寮生活は秀明学園の系列大学である英国ケント州「CCC秀明カンタベリー大学」と、附属英語研修施設「キングスゲート・カレッジ」で行われ、初めての海外でも安心の環境で学ぶことができます。
英国南部に位置するケント州は“イギリスの庭”と称される緑豊かなエリア。比較的温暖な気候に恵まれ、世界遺産のカンタベリー大聖堂の佇まいが、歴史の奥深さを物語る由緒ある場所です。
カレッジでは初日にプレスメントテストが行われ、到達度に応じて10名前後の少人数クラスに分けられます。研修中に教室で飛び交うのは、もちろん英語のみ。午前中は読む・聞く・話す・書くの四技能をバランスよく鍛え、午後はスポーツやアートなど異文化理解のカリキュラムが目白押しで、短期留学とはいえ、生徒の中に大きな達成感が得られるプログラムとなっています。
「午後の授業は実践篇です。コミュニケーションに必須の語彙力を増加させるため、街に出かけて調査形式で現地の人と会話する課題などもあります。例えば『どんな買い物をしましたか?』『この街の見どころはどこですか?』『どの季節がおすすめですか?』など、簡単な質問を投げかけ、学んだ英語を実際に使って相手に通じる喜びを体感し、自然に生活語彙を身につけることが狙いです」(英語科主任/山本恭子先生)

十分に話せない悔しさから2回目へのやる気がアップ

生徒たちが期待と不安の入り交じった気持ちで迎えるのが1週間のホームステイです。中2生は2人ペアで滞在するのが基本で、ホームステイ先はアレルギーや持病なども加味し、ペットの有無などのリクエストも聞きながらマッチングさせます。
「ホストファミリーの子どもとのジェスチャーを交えた触れ合いが、何よりも楽しいようですね。でも、中2よりも高1の英国研修の方が『ダンゼン楽しかった』と生徒たちは口を揃えます。当然ですが、中2生は言いたいことの半分も相手に伝えられず、もどかしさを覚えるばかりです。高1生になると、前回よりヒアリング力が格段に向上したことに気づき、英語力の伸びを実感できるようです」と山本先生は話します。
高1生にとって2年前に訪れた場所は土地勘もあるため、“第二の故郷に帰ってきたみたい”と、スムーズに環境に適応できるのもメリットです。
「2回に分けることで生徒たちが自己成長を実感できるばかりでなく、多感な時期に2回同じ場所を訪れた経験は、卒業してから『もう一度カレッジを見たい』という郷愁に似た想いから卒業生が思い出の地を再訪するという話もよく聞きますね」(山本先生)
また、ほとんどの中2生にとっては初の海外旅行となるため、放課後や夜間学習時に事前指導もしっかりと行われています。「ここが失敗した」「これを準備して役立った」など先輩の体験談を聞いて参考にしたり、持ち物や飛行機の中の過ごし方、安全面のレクチャー、ホームステイ先でのコミュニケーションの取り方など、生徒たちが心構えを持てるように丁寧に導いています。

放課後や土・日には、ロンドンやドーバーへの観光、パリへの小旅行(高2生)、英語劇観賞を通して異文化に触れる

英国研修 中学2年生の感想文(一部抜粋)

◇自分の言ったことが相手に伝わり、答えが返ってきたときの喜びは、何とも言えないものです。その瞬間から、ホームステイが楽しくなっていました。(R.Uくん)


◇ホストファミリーには、「お風呂に入っていいですか?」「お皿を片づけるべきですか?」など、生活で必要な言葉を積極的に調べて使いました。英語で伝えようとしているのを真剣に聞いてくれ、わかりやすく返答してくれたのでとても嬉しかったです。(H.Tくん)


◇僕がこの英国英語研修で学んだのは、まず英語の発音。そして、文化の違い。最後に日本のありがたさです。日本では、トイレがよく流れシャワーも出ます。そんな当たり前だと思っていたことが当たり前でないことに気づき、感謝するようになりました。(R.Tくん)


◇日常生活で必要な言葉や伝え方など、まだ知らないことが多すぎると思いました。それを克服するには英検だと思います。英検の合格を目指して勉強するうちに単語や熟語を覚え、高校一年生の英国研修までに完璧にして、ホストファミリーと会話しながらジョークで皆が笑えるようにしたいのです。(K.Sくん)


◇小旅行や学校から帰ってくると、ホストファミリーがいつも玄関で出迎えてくれました。お別れの挨拶のときには一週間の感謝の気持ちがこみ上げてきました。最後にしたハグは、私の印象に強く残っています。(M.Oさん)


◇カレッジでの午前中の授業は、音楽を聴いたりゲームをしたりして楽しかったです。午後はスポーツやショッピング、海でイギリスの子どもたちと一緒にビーチバレーをしたり、写真を撮ったり、とてもよい思い出になりました。(K.Aさん)

系列大学で学ぶメリットを活かし、秀明中学校の英国人専任スタッフと現地スタッフによって、中2生のためにオリジナルカリキュラムが組まれているのも魅力

受験英語と生きた英語の二本柱で英語力を地固め

「チームティーチング・システム」により、生きた英語に触れるのはもちろん、会話力だけではない総合的な英語力の向上を目指す

秀明中学校の英語教育は、日本人教員、英国人専任スタッフ、その二人がタッグを組む「チームティーチング」の3段階で四技能の習得を目指しているのが特徴です。秀明中学校“名物”といえる「夜間学習」も含めると、英語の授業時間は公立校の約2倍以上にものぼります。
実践でも使えて、なおかつ受験に強い英語力を育むために、日本人教員は文法や語彙力など、読解力や書く力の補強を担当し、英国人専任スタッフの授業では「聞く・話す」を強化して英語力を鍛え上げます。
さらに、英国人専任スタッフと日本人教員が二人一組による「チームティーチング」では、主に英国人教員が教え、日本人教員が一人ひとりの生徒をフォローアップし、双方のよいところをバランスよく融合させた授業が行われています。山本先生は次のように話します。
「昨今は学校英語教育の中で“コミュニケーション英語”が尊重される傾向にありますが、秀明中学校ではコミュニケーション英語だけに偏らず、しっかり読めてしっかり書ける英語指導を基本とし、本校独自のシステムで英語力の地固めを行っています」

先生2人による手厚い指導 独自のチームティーチング

英国人専任スタッフの授業は10人前後の少人数制で、発言のチャンスも多い

秀明中学校が誇るオリジナリティあふれる「チームティーチング・システム」は、検定教科書を使い、受験英語に陥りがちな英語教育をより実践で使えるものにするためのコミュニカティブな授業です。
日本人教員の授業では読解・文法・語彙力アップに特化させ、そこで身につけた読解力や書く力の“運用能力”を高めるためのポジションに位置づけられているのが「チームティーチング・システム」です。こうした多角的な取り組みにより、“読む・書く・聞く・話す”の四技能をまんべんなく鍛え上げていきます。
最初に先生が文法を提示し、それをもとに対話練習などを行い、クラス内で発表し、ノートに学んだ内容を書き留める。この一連の流れの中で、文法・語彙の使い方を理解し、記録に残すことによって授業で“使いっぱなし”に終わらせない、着実な英語力の習得を目指します。
こうした手厚い英語教育が英国英語研修で実を結び、「秀明中学校の生徒は外国人と話しても物怖じしない」と言われるゆえんなのでしょう。

まさに、オーダーメイドで授業の定着を図る夜間学習

当面の大学受験で志望校に合格するためには、英語が得意になれば有利であることを入学当初から唱え続け、英語教育に比重を置く

秀明中学校では、毎夕食後に全生徒が「夜間学習」に参加します。各教科の予習・復習はもちろん、徹底した問題演習を行う基礎講座で昼間の授業内容を定着させ、さらに一歩進んだ発展講座まで、曜日ごとに少人数制の各種講座があります。
英語の夜間学習は、まずその日の授業で習った内容について、ドリルで確認していきます。発展学習については、中1生で高校入試の問題演習や、中3生が大学入試問題に挑戦することも。また、英会話が苦手な生徒には、英国人専任スタッフによる個別指導が行われるなど、進路に合わせて復習から先どり学習まで、一人ひとりにオーダーメイドの学習環境が用意されています。

徹底した過去問演習で中3生が英検3級全員合格

英語力のレベルを図るために、全生徒が英検にチャレンジしています。今年も中3生の3級取得率はほぼ100%を達成。高校卒業までに英検2級取得を目指します。
英検本番に向けて、過去問題を全受験級に応じて3回ずつ繰り返し、ホームルームの時間には単語テストで補強します。
放課後は全学年でリスニング対策講座が開かれ、1次試験の合格者には2次対策講座が開かれ、合格点に到達するまで繰り返して挑戦することができます。英検の面接官の資格を持つ英語科の教員が、本番形式の面接の練習で備えることができるのも強みです。

独自のセンター試験対策や英語スピーチコンテストも

中学の英語授業6時間のうち2時間が英会話授業、2時間が「チームティーチング」。つまり、3分の2の英語授業でネイティブの発音を耳にする

大学受験センター試験への取り組みもユニークです。中3生全員が挑戦する「センター校内試験」は、本番のセンター試験当日、時間差で実際の問題を解いてみるというイベントです。中3生は英語と国語の試験問題に全員参加し、希望者は数学にも挑戦します。なかには、中1生や中2生の希望者の姿もあるというから、中高一貫ならではの大学受験への意識の高さがうかがえます。
また、年3回行われる英語スピーチコンテストは、兄弟校の秀明八千代中学校の生徒たちもライバルとして競い合います。優勝した生徒は外部のコンテストに応募し、見事な成績も残しています。

全国最多レベルの人数を誇る英国人専任スタッフ

ブリティッシュ英語に特化した指導を支えているのは、9名の英国人専任スタッフです。全国でもこれほどの人数が揃う中学校は珍しく、しかも“専任”なので、オープン職員室で気軽に話したり、ホームルームにも参加するので、生徒たちにとって身近に生きた英語に触れる環境が整っています。
とくに、中2・高1の英国英語研修前後には、英会話強化週間が設けられ、中2生と高1生の全クラスのホームルームに英国人スタッフが加わり、連絡事項や“ひと口文化授業”がすべて英語で行われます。
英国人専任スタッフは豊富な経験を備え、「英語を母国語としない人に英語を教える」英国の特別資格「TESOL」を全員が保持しています。
「日本人教師と同じように、校内に常勤している、当たり前の存在です。中には、18年間日本に滞在しているベテランスタッフも。生徒にとって英語を話すことに抵抗を感じない理想的な環境で、自然と会話力が身に着きます」(山本先生)

英国人専任スタッフが9名も常駐!

Stewart Dorward

Adrian Brewer

Andrew Forsyth

Darren Mayes

Dobromir Harrison

Lee Thomas

Paul Rowland

Simon Protic

Linden Hall

英語科主任の山本恭子先生

夜間学習はコース別授業、個別指導、英検講座など、40分授業×3コマで、毎夕食後、午後9時まで

秀明中学校
[学校HP]http://www.shumei.ac.jp
〒350-1175 埼玉県川越市笠幡4792
☎ 049-232-6611
最寄駅/JR川越線「笠幡駅」徒歩5分。JR川越線・東武東上線「川越駅」からバス「かすみ野入口」徒歩2分。